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魔術師ルー&ヴィー
第一章
XIX
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なんでも…。」
 ヴィルベルトは溜め息を洩らしつつそう言うと、ルーファスはクルリと振り返って言った。
「こんなんでもは余計だっつぅの!ほれ、行くぞ!」
 そうして三人は陣の真下へと移動した。が、ヴィルベルトだけは表情を強張らせていた。
「これって…やっぱり…」
「彼の場所へ我を繋げ!」
「やっぱり!」
 ヴィルベルトの叫びも虚しく、三人は再び移転魔術を行使してその場より立ち去ったのであった。

 後に残されたものは、憂いの消え去った穏やかな風景と、そこに刻まれた幾多の想いだけであった。




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