【RB1】
【RB第七話】
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ても買えない代物っすよ!?」
クルスも流石に耳を疑う、さっきまで見ていたオークションページでも最低落札価格は九十万クレジット。
今日貰ったクレジットではとても買えないのだが――。
「単純明快。実は入学祝い金としてクレジット百万程貰っていた。ライダーズとして恥ずかしくないような機体を選ぶようにとね」
「成る程。クレジットは架空のお金っすからね。現金支給よりは痛くも無いですし」
最近では祝い金としてクレジットを渡す親も少なくないらしい――クルス等は祝い金も何も貰ってはいないのだが。
「そんなわけで明日の朝には到着する予定だ。組み立てはメンテナーズの生徒に依頼して、組み上がった後はデザイナーズに塗装の依頼だ。早ければ明日の訓練には使えそうだな」
「すごいっすね、畠山くん!」
「海くん、それさえあればあの天使も……」
「……注目してくれるかな」
後の方は何を言ってるかはわからなかったが、クルスはとりあえず近くの自販機に飲み物を買いに行くのだった。
「……けっ、持ってる所は持ってるってやつか。……火影・五式、最新型だが……あれは俺にはピンと来ないな」
自販機から飲み物を取るクルス、最新型を見ても何れもピンと来ないのは事実。
勿論RBは無数に存在するのだからこれだと思うものを見つければ良いのだが――。
その頃、ライダーズ女子寮。
男子ほど多くは無いものの、昨今女性ライダーズは増えつつある。
去年増改築した女子寮の大半は二人部屋なのだが――。
「……何で貴女が私のルームメイトなのですか」
「それは決めた人に文句を言ってよ、有川さん!」
有川由加と加川有栖の二人が相部屋となっていた。
頭を押さえる二人――今日一日で犬猿の仲となった二人の原因はクルスだが――。
「仕方ありません、ルームメイトとなった以上、同じ釜のご飯を食べる仲です。よろしくお願いいたします」
スッと手を差し伸べる由加の手は白くて小さくてアリスには羨ましかった。
「こ、此方こそよろしくお願いします」
差し伸べられた手を握るアリス――特に何かあるわけでもなく平穏に握手を済ませた二人。
「……ルームメイトですが、兄に必要以上に近付くのであれば排除しますので」
「も、もう! 恋愛は自由でしょ!? あたしが最初にクルスを好きになったんだし!」
「ですが、最も身近にいるのは私です」
「むぅ……て、転校さえなかったらあたしが一番近かったのに……」
勝ち誇ったかのような笑顔を見せる由加だが、近すぎると相手も気づかないという事もあるという事実にまだ気付いてなかった。
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