【RB1】
【RB第六話】
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の的を用意してある」
簡素な的がいつの間にか用意されていた、ちょうど射的で使用されるタイプ。
射撃訓練と聞いて喜ぶのは男子生徒――女子に関してはあまり乗り気ではないが、それでも必要な事だと割り切ってるのか頷いていた。
「射撃に関しても難しい訳ではない。対応するアームモジュールを構え、コア内部で引き金を引くように指を動かせばいい。だがセーフティーを掛けているので解除するのを忘れないように。それでは射撃始め!」
号令が飛び、様々な形で構える火影――腰だめで構える者や、真っ直ぐ構える者――滑走路に響き渡る無数の発砲音が雷鳴の様に鳴り響く。
この時間帯に漁船は絶対漁をしてはならない――今みたいな射撃訓練時に流れ弾に当たれば無事ではすまないのだから。
『兄さん、的に当てましたよ』
『いや、そんなこと一々言わなくていい』
『もう……。良いじゃないですか。兄さんの意地悪』
何が意地悪だと内心呟くクルス。
動かない的を当てるのは難しくない、ロック機能を使えば射撃補正も行ってくれる。
ロック機能使わず射撃を行えば自由に撃てる、とはいえ授業中、それも初日に悪ふざけをする生徒はまずいない。
装填された弾丸が無くなると、アームモジュールは自動的に弾装を装填――勿論弾装が無くなればアームモジュールはただの鉄の塊だ。
打撃に使うか周囲の物を掴んで投げるぐらいしか役にたたないだろう。
一通り射撃を終えると午後の授業の終わりを告げるメロディが人工島全体に流れた。
「諸君、訓練は終わりだ。RBから降り、端末機にクレジットカードをリチャージすれば十五万クレジットが加算されるはずだ。もし手違いで加算されていなければ直ぐに私に報告するように。では解散!」
言ってから後片付けを始める佐久間弥恵、ライダーズ生徒全員機体から降り、支給されたクレジットカードを端末機の置いてある近くの棟に向かった。
制服での訓練だったが特に動作に支障はない――だけどやはりライダーズ専用スーツを着る方が動作はよりスムーズになる。
「兄さん、私たちもクレジット入ってるか確認に行きましょう」
「ん……。だな」
「クルス! あたしも一緒に――」
「放課後まで付きまとうのですか? 兄さんを自由にしてあげてください」
「あぅっ。く、クルスが迷惑なら……やめるけど……」
しょんぼりするアリスを見たクルス――小さく舌打ちし。
「……好きにしな。クレジットを確認するだけだし、一人で行こうが皆で行こうが大した差異はねぇし」
「えへへ。じゃあ好きにする!」
「……むぅ」
小さく頬を膨らませる由加、するりとクルスの腕
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