【RB1】
【RB第六話】
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早速乗れると嬉しそうに騒ぐライダーズの生徒だが、佐久間弥恵は毅然とした態度で言った。
「浮かれる気持ちはわからなくはないが、浮かれすぎは怪我の元になりかねん。では各員、搭乗を開始しろ。もしわからなければ私に聞け、いいな」
「「はいっ!」」
先ずはA組から搭乗――クルスはさっきと同様に火影・壱式《一番機》に乗り込む。
球体コアが最適化され、さっきと同様に視界が広がる。
バイザー型の火影だからか先程牽引で使ったRBよりは僅かに視界が広く感じた。
全員が搭乗を終えると次はB組、C組と乗り込んでいく。
全生徒の乗り込みを確認した佐久間弥恵は拡声器を使って声を上げた。
「先ずは一歩、歩いてみろ! RBの名前の由来、ランブリングは歩くという言葉から来ている! 歩く動作は基本中の基本だ。わからない者がいればその場で手を上げろ」
佐久間弥恵の言葉で手を上げる生徒が一部――クルスの幼馴染み、加川有栖も搭乗していた火影の右手モジュールが高く上がっていた。
「動作は至って単純だ! コア内部で歩く動作をしろ! 先ずは右足を一歩前へ出してみろ」
言われた通りにコア内部で右足を一歩前へ出すアリス――重厚な音と共にRBの右足がコンテナから一歩前へ出た。
「わかったか? その球体コアが身体へと最適化され、個人の動きをダイレクト・モーション・システムでRBに伝え、そのまま動く。授業でも言った筈だが先ずは習うより慣れろ――教科書やマニュアルを見てもそれは知識でしかないのだ」
続々とコンテナから姿を現すRB軍団――操縦がわかれば本当に簡単なのだ、それこそ車の免許をとる方が難しいくらいに。
春の陽光の元に姿を現した火影の軍団、佐久間弥恵は拡声器で更に告げた。
「思う通りに動くとはいえ諸君等には暫く基本動作で訓練してもらう! ゆっくりで構わない、一番端の滑走路の先まで行き、ここまで戻ってこい! では、始め!!」
その言葉を合図に一斉に歩き出すRB、中には走って行くものもいる。
重厚な音と共に小さく揺れる地面――一斉に向こうへ歩いていくRB軍団の光景は凄まじかった。
軍事利用の禁止化も頷ける――だが、それを破る国もあればテロリストが使うこともあるのが佐久間弥恵には憤りを感じていた。
戦うための兵器ではなく、エンターテイメントとしてのスポーツとしての方が輝く――そう信じている。
一方、火影一号機に乗るクルスは歩いていた。
『チッ、走ってもいいんだがな……』
振り向く火影一号機の後ろに居るのは二号機と五号機――搭乗者は二号機には義妹の由加、五号機にはアリスが乗っていた。
操縦は簡単だが
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