【RB1】
【RB第六話】
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輪型は独特で、コア内部で足にフットペダルが形成され、車のアクセルやブレーキの様に扱える。
走破性は高いが車輪型は跳躍が出来ない上に、瓦礫があるとその機動力も半減する。
無限軌道型も車輪同様の操作だが、此方は瓦礫だろうと一定の速度で走破出来るのだ。
車輪型の利点は、脚部型とは違って体力の消費が少ない点だろう。
脚部型はコア内部で歩き、走り、跳躍したりと基礎体力がものを言うのだから。
だが最近は脚部スラスターが増設された物もあり、以前ほど体力を使わなくなったものもある。
『うむ。DMSのお陰でそれほど難しくないからな。とはいえ、この状態でバトルをするとなればまた勝手が違う。とはいえ今はこれを校庭まで牽引して運ぼう』
『わかった』
短く返事をしたクルス、コンテナを牽引し、倉庫を出る――いつも見る景色とは違った高さから見る景色はクルスにとって新鮮だった。
やることは至って単純だが佐久間弥恵と協力し、校庭にコンテナを並べていく。
片側がガルウィングの様に開くコンテナの中には火影・壱式が並んでいた。
機体色は工業的な灰色で、各機体に番号が割り振られている。
全コンテナを出し終わる頃には昼からの授業の為にライダーズの生徒が集まり始めていた。
『よし、クルス。今使ってる機体をさっきの倉庫まで戻すぞ。この機体はあくまでも牽引用だからな』
『わかった』
素直に従い、佐久間弥恵が乗るRBに着いてさっきの倉庫に戻る。
規定位置に立ち止まると球体コアのフィッティングを解除、人型に固定されたコアは球体へと戻っていきRBのハッチが開いた。
其処から出てハッチを閉めるクルス――と、反対側の佐久間弥恵が声を掛けてきた。
「クルス、乗ってみた感想はどうだ?」
「……どうって事はねぇよ。けど……いつもと違う景色だなって思った」
「成る程。ではそろそろ戻ろう。直に始業開始のメロディが――」
言ってる側から校内に鳴り響くメロディ、人工島全体に聴こえる穏やかなメロディはあまり授業開始の音としては適正ではない気がした。
「戻るぞ、クルス」
「あ、あぁ」
途中から佐久間弥恵に下の名前で呼ばれ始めたクルス。
妙に落ち着かない気持ちになるが平静を装って校庭へと戻った。
「諸君、これから午後の授業を始める。君達にとっては待ち兼ねた筈だ。ライダーズとして……RBに乗る瞬間を!」
そう言って大きく薙ぎ払う様に右手を振るう佐久間弥恵、コンテナから既に無数の火影・壱式が羅列していた。
「ライダーズ全生徒の訓練機だ。機体には番号が割り振られているのでA組から搭乗してもらおう」
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