空の王者、危機を覚える
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掴まれ!!何だこれ沼か何かか!?」
まるで沼のような雲、それに足を取られどんどん引きずり込まれていくかのように沈んでいく彼女の手を掴み引っ張り上げる。幸い引き上げるのに余り力入らず簡単に引き上げられたが何とも不可解な雲だ。まるで罠のように仕掛けれていたような印象まで受けてしまう。
「あ、有難う御座いますレウスさん……」
「ああ、だけどこれは雲の上を進んで行くのは危険だな。遺跡の上を行こう」
共に遺跡の上へと飛び乗りその上を歩いていく、流石にあの沼のような雲も遺跡を行けば沈む事も無い。足場は悪いか沈んでいくのに比べれば楽な物といえる、そのまま歩いていくが
「あれ、トニー君!?」
「チョッパーお前何やってるんだ!?」
「お、おおおおっレウスにビビィ〜!!良かった無事だったんだぁ!!」
そこには身体中に傷を作っているチョッパーが腰掛けながら水筒をぐびぐびと飲んでいる。身体の傷から察するに自分たちと同じように戦いがあったのだろう。
「大丈夫かチョッパー、お前傷だらけじゃないか!」
「え、えへへ……ちょっと神官と戦ってたんだ。でも俺、一人だったけど勝ったぞ!!これで俺も立派な海賊だ!!」
「ト、トニー君一人で神官に勝っちゃったの!?」
思わず驚きの声が上げてしまった、先ほど自分たちもシュラと戦ったがこの空特有の戦い方や相手の動きを先読みする能力もありかなり厄介な相手だというのにそれを立った一人で打倒したという言葉に驚いてしまった。シュラは相棒であるフザを倒された際の怒りに身を任せていたせいで容易く倒す事が出来たがチョッパーは正真正銘の真っ向勝負だった、相応の傷を受けてしまったがそれでも倒したチョッパーは立派と褒められて良いだろう。
「兎に角チョッパー良くやった、正直に驚いたよ。強くなってるんだなチョッパーも」
「馬鹿野郎そんな褒められても嬉しくねえよこのやろう♪」
「ねえレウスさん、なんでトニー君ってこんなに可愛いんでしょうね」
「だよね」
兎も角応急処置を終えると次はこれから如何するかと言う話になった。この遺跡には何もなさそう故、チョッパーはあの巨大な蔓を登って上に行こうと考えているらしい。それに賛成しいざ蔓へと向かおうとした時、森から凄まじい速度で此方へと迫って来る何かを感じ取りレウスは二人を脇に抱え一気に飛びあがった。
それは森の大樹を移って行きながら姿を現した。先ほどまで自分たちがいた遺跡は粉々に吹き飛ばされた、だがそこに何もいないと解ると日の元へと優雅に姿を現しながら嘶きを上げた。伝説などに登場する幻獣、ユニコーンのように頭部に生やした一角。美しい白銀に光る体毛に身体を持ったそれは酷く幻想的でこの世の物とは思わせない美しさを発散させ神々しささえ垣間見える。
「何あれ……凄いキレ
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