アインクラッドに現れた彗星
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第68層、攻略当日。
「攻略開始!」
その声と同時に攻略組は扉の中へと入っていく。
『テアバルト・ザ・フェンリル』
とボスの頭上に浮かび、怒号が響く。
「固まるな!散らばるんだー!」
キリトの声が部屋中に響き渡り、その声を聞いたプレイヤーは感覚を開けていく。
その瞬間、前線にいたアスナが率いるアタッカーが後ろに飛ばされた。
「アスナ!」
「くっ!」
キリトはキッとボスを睨み、ウィンドウを操作する。
──こんな所で死ぬわけには…いかないんだ!
二本目の剣。
リズにオーダーメイドで作ってもらっていた"ダークリパルサー"を装備し、鞘から抜く。
『二刀流……』
どこかのプレイヤーがそう呟いたが、今は聞いている暇なんてない。
「エギル、クラインスイッチ!」
「おう!」
「いっちょ、かませキリの字!」
キリトは大剣を受けつつ、地面に受け流す。
そして、その大剣を地面に刺すとその時に出来た隙にボスに接近する。
「スターバースト…ストリーム…!」
誰にも見えない剣技に、追いつけない反応速度。
「俺は、俺達はこんな所で負けるわけにはいかないんだー!」
バキン
「え……」
スターバースト・ストリームは16連撃。
だが、今の音は─────。
「キリト君、危ないー!」
「キリの字ー!」
キリトの剣、『サーカル・フルス』が折れた。
ソードスキルはキャンセルされ、長い硬直に入った。
──俺、死ぬのか……?
目の前に迫る大剣。
耳に聞こえるのはギルドメンバーの声。
そして、相棒に頼まれた彼女の声。
──ライ……ごめん……。
『まだ、諦めるのは早いよ。』
「え?」
聞こえるはずがない、この場にいないはずの少年の声。
グルガァァァァ!?
「俺の仲間達がお世話になったみたいだな、悪魔さん。」
青と黒が混ざった髪と同じ色のコートに身を包み、同じ色のブーツを履いて、真っ白なマフラーを身につけている少年。
「お前…は……?」
「ここからは俺が代わる、キリトは回復して。」
「む、無茶だ!アイツのHPゲージはまだ3本あるんだ!」
「大丈夫。」
そう言って、その少年は同じ色の剣を握りながらボスへと走り出した。
少年side
──さぁ、始めようか。
俺はボスの大剣を受け流し、『アスペラーレ』で斬りつけていく。
「………カタストロフィ・セル」
横腹に5連撃を入れる。
「これで、終わりだ。」
HPゲージは2本。
──無名剣ならいける!
「あの剣技……」
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