倉庫と現実の差
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俺の謎の発言により、少女4人が反応したため今質問攻めになっていた。
「ど、ど、どういう事ですか!?」
「やっぱり脱ぎ女って存在するんですね!!」
「あ、あ、あの人そんな危険な人だったの!?」
「何処ぞの虫がお兄様にくっついたんですのぉぉぉぉ!」
1人、違う意味で突っ込みたいがスルーしておこう。
「んーとね、話すと長いんだよなぁ……」
そして俺はこの前あった事をざっくりと説明した。
「って事があったんだよ。」
「そうだったんですわね。」
「いや、白井さん。何でそんなに冷静になってるんですか。」
「そうですよ、普通に考えて自分の車をどこに停めたかを忘れ挙句の果てにはいきなり服を脱いでるんですよ?その人。」
そうなのだ。
ただでさえ、車の時点で驚きなのに服まで脱がれた俺の身にもなってくれ。
健全な高校生男子にとっては色んな意味で精神的に来るぞ。
「ともかく、その人に会ったら注意ってことね。ある意味。」
「了解です!」
「私も風紀委員の方で調べてみますね。」
「あ、風紀委員で思い出しましたの。」
「ん?」
黒子はそう言うと自分の学生鞄の中を漁り書類を出すと、それをファミレスのテーブルに置いた。
俺と美琴、涙子は分からず『?』を浮かべていた。
「これはお兄様方も関係する事件の犯人のデータですの。」
そう黒子が言うと、飾利も慌ててタブレット端末を取り出し、何かを打ち込んでから俺達に見えるようにテーブルに置いた。
「これが前のデータと今のデータの違いを纏めた物です。」
「確か、空虚爆破事件の犯人よね?」
「えぇ、そうですの。」
「犯人はlevel4ぐらいだったと思うけど。」
「湊さんも気づいたと思いますけど、データではlevel2となってるんです。」
そう飾利が言うと、今まで黙っていた涙子が反応した。
「じゃあ、そのデータを保管してる倉庫に不備でもあったんじゃない?」
「いえ、倉庫は完璧な情報しか載せませんの。」
「急激な能力の向上……?」
「それも考えたんですけど、方法がないって結論に。」
「うーん」と全員が唸っていると黒子が呟いた。
「倉庫と現実での差があるのは、これだけじゃありませんの……」
「常盤台刈り、銀行爆破事件の犯人もlevelが違うんです。」
黒子の呟きに続き、飾利が説明した。
「いったい何が起きてるのよ…」
「倉庫と現実の差……か。」
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