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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
313部分:第二十六話 袁紹、劉備を迎えるのことその五
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第二十六話 袁紹、劉備を迎えるのことその五

「全身そうした生き物に絡まれて這われてなのか」
「鈴々もそれは嫌だったのだ」
「あたしもだったんだよ」
 二人がここでまた話す。
「鰻なんてとてもなのだ」
「そこまではできないだろ?」
「確かに。ちょっとないよね」
 馬岱もかなり引いている。
「っていうか袁家ってそういうのが好きなのかな」
「こいつだけだ」
 公孫賛がうんざりとした顔で述べた。
「袁術はこんなことはしないぞ」
「その名前は出さないでもらいたいですわね」
 袁紹は袁術という名前には眉を顰めさせてきた。
「宜しいですわね」
「むっ、そうだったな」
 公孫賛もそれで納得したのだった。
「済まない、貴殿にとってはな」
「その通りでしてよ。まあ最近もっと気に入らない人もいますけれど」
「気に入らない人?」
 劉備はそれを聞いて首を少し右に傾けさせた。
「それって誰なのかしら」
「言いたくもありませんわ、全く」
 袁紹は声も不機嫌なものにさせていた。
「名門の嫡流であるだけでなく。大将軍のお傍にまで」
「ああ、あの方だな」
「そうですね」
 趙雲と孔明はこの言葉でわかった。
「辣腕を振るい続けているな」
「はい、都で」
「だから聞きたくもありませんわ」
 袁紹はここでも不快感を露わにさせたのだった。
「とにかく。剣はとにかくお米や麦ですわね」
「そうだ、それだ」
 また応える公孫賛だった。
「よかったらだが」
「ですから。大会に参加されますの?」
 袁紹が尋ねるのはこのことだった。
「さて、どうされますの?」
「受けるしかないな」
 公孫賛は難しい顔になったがそれでも述べたのだった。
「民のことを思えば」
「宜しいですわ。では」
 袁紹は公孫賛の今の言葉を聞いて満足した笑みを浮かべた。そうしてそのうえで自身の左右に控える田豊と沮授に対して告げた。
「ちょっと」
「はい」
「何でしょうか、麗羽様」
「幽州にですけれど」
 劉備達に聞こえないように小声で話すのだった。
「すぐに手配なさい。宜しいですわね」
「はい、わかりました」
「それでは」
 二人は主の言葉を受けて満足した笑みで頷いたのだった。
「そういうことで」
「すぐに手配します」
「御願いしますわ。さて」
 ここまで話してあらためて劉備達に向かい直った。
「全部で八人ですわね」
「九人ではないのか?」
 関羽がいぶかしみながら袁紹の今の言葉に返した。
「我等は今は」
「あっ、そうですわね」
 言われて気付いた袁紹だった。
「そちらの影の薄い方がいましたわね」
「だから本当に覚えろ!」
 また怒る公孫賛だった。
「私はその幽州の主なのだぞ!」
「まあとにかく九人ですわ
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