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 一方の由加は彼氏なのかな発言に気を良くしていた。


「……さっさと入学式いくぞ」


 気だるそうに二人にそう言ったクルス。


「あっ、待ってよクルスー」

「お、置いていかないでくださいっ」


 アリス、由加と二人してクルスの後を追った。


「畠山君、彼氏持ちっぽいっすね」

「……あ、あんな天使が。あんな邪悪な目付きの男に手込めにされてるだと!? ゆ、許さん!」

「海! まだそう決まった訳じゃねぇだろ! それよりもあの子、ライダーズ志望らしいしここからデートに誘えば」

「そ、そうだな。 ……てかあの子の名前、何だっけ?」


 ズコーッと二人は盛大に転けた一方、真ん中に居る畠山海(はたけやまかい)と呼ばれた男はどうやってデートに誘おうか模索し、脳内で勝手にデートシミュレーションを開始していた。
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