ガンダムW
1725話
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トレーズが本気になれば今の弱り切ったロームフェラ財団を乗っ取るのは難しい話ではない。
また、これによりトレーズ派も当然のようにロームフェラ財団に合流し、再びOZ……いや、ロームフェラ財団は1つになるだろう。
おまけに連合軍、中東連合、サンクキングダム……色々な場所にトレーズの部下は入り込んでおり、こちらの隙を狙ってくる。
明確に敵だと判断出来るのであればともかく、味方を装って肝心の時に裏切ると言った真似をする奴は、非常に厄介だ。
「とにかく、HLVの周辺にいる敵は全て倒した。後はHLVに戻って、世界がどういう風に動いているのかを確認し、そして俺達シャドウミラーがどう動くのかを決める必要がある。他の勢力の連中も、送ってやる必要があるしな」
『……アクセル、その前にお前には色々と聞かせて貰う必要があると思うけど?』
デュオの表情は厳しく引き締まっている。
まぁ、デュオにとって俺という存在は……そして綾子という存在、それとここにはいないが凛という存在も、一気に詳細不明の相手という事になってしまったからな。
その辺は分からないでもない。
それはデュオだけではなく、五飛も同じだ。
映像モニタに映し出された五飛は、強い視線をこちらに向けている。
そして綾子は、俺に任せると視線を向けていた。
そんな三人に対し、俺は頷いてから口を開く。
「分かっている。HLVに行ったらお前達が知りたい事は説明させて貰うよ。……まぁ、他の勢力の連中にそれが出来る余裕があるのかどうかは分からないが」
そう告げ、俺はウイングゼロをHLVに向けて移動させるのだった。
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