黒衣を狙いし紅の剣製 03
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意はないんだから!」
「分かってる。そんなに言わなくてもティアの言うことは信じるよ。私だってショウさんは大切な人だし」
あんたと一緒にしないで……って、これじゃあ私がショウさんに対して特別な想いを持ってるみたいじゃない。
確かに素敵だなって思う人ではあるけど……あの人にはフェイトさんとか私よりも素敵な人がたくさん居るわけだし。別に今以上の関係になりたいとか思ってるわけじゃないんだから。
「はぁ……あんたって本当に変わらないというか成長しないわよね。あと数年で20歳になるとは思えないわ」
「ティア、それはちょっとひどくない!? 私だってちゃんと成長してるよ!」
「……どのへんが?」
「えっと……前よりは髪の毛とか手入れしてるよ。私も一応……女の子だから」
だったらもう少し髪を伸ばしたらどうなの。
私くらい伸ばせとは言わないけど……スバルは短髪ってイメージが出来上がってるから。まあ顔立ちがギンガさんにそっくりだし、髪を伸ばしたらギンガさんみたいになるんだろうけど。
「あんたの努力って……一般的に努力してるとは言われないわよ」
「そんな……」
「うんうん、せめてボクくらいは努力しないとね」
「え……レヴィさんって努力してるんですか?」
「もちろんさ! こう見えても髪の毛の手入れとか毎日してるし、新しい服とか定期的に買ってるんだぞ」
え……もしかしてあの私服ってレヴィさんが自分で買ってたの。
てっきりシュテルさんやディアーチェさんとかに選んでもらってるんだと思ってた。失礼だとは思うけど、フェイトさんと真逆の性格だから食い気くらいしかないと思っちゃう人だし。
「ティア、どうしよう……私、レヴィさんより女の子として負けてる気がする!」
「気がするじゃなくて負けてるわよ。あの私服をレヴィさんが自分で買ってるっていうのはあれだけど、髪型とかは会う度に違ったりしてるし」
「えへへ、それほどでも……まあ本当のことを言えば、ショウが褒めてくれるからやってるだけなんだけどね〜」
それってまさか…………それこそまさかよね。
こんなのほほんとした顔で笑う人がショウさんを異性として意識してるとは思えないし。人から聞いた話でも異性を意識してる素振りはなさそうだった。
さすがに……レヴィさんは違うわよね。単純にショウさんのことが好きというか、懐いてるだけで。
ないとは思うけど、こういう人がその手の気持ちを自覚したら突っ走るだけな気がする。そうなったら内気で消極的なフェイトさんが勝てる見込みがさらに低くなる。どうかそういうことにはならないでほしい。
なのはさん達だけでもあれなのに……知り合いがバチバチしてるところなんて見たくないから。
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