黒衣を狙いし紅の剣製 03
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ほんとあんたは……まあスバルらしいと言えばスバルらしいんだけど。
「やっほ〜! 王さま、一仕事終わらせたから遊びに来たよ!」
スバル以上に大きな声で現れたのはフェイトさん……のそっくりさんであるレヴィさんだ。
髪色や瞳の色は違うけど、体格や髪の長さはほぼ同じ。髪型もなのはさんとシュテルさん、はやてさんとディアーチェさんの組み合わせより差がなく、声も似ていることもあって実に凄まじい違和感がある。
まあ……知り合いの中では普段フェイトさんと一緒に居る私くらいかもしれないけど。というか、フェイトさんを見慣れている私がここまで既視感を覚える方がおかしい気がする。この人、見た目フェイトさんにそっくりなのに性格が真逆過ぎ……
「王さま王さま、今日はシュークリームが食べたい!」
「えぇい、入ってくるなり無駄にクルクル回りながら近づいてくるな。鬱陶しい!」
「ガーン!?」
あぁ……フェイトさんが芸人みたいな反応を。
って……違うでしょ私。今目の前に居るのはフェイトさんじゃなくてレヴィさん。断じてフェイトさんではないわ。そう、私の目標としているフェイトさんとは別人。見た目が似ているだけでフェイトさんではない。
「お? 誰かと思えばスバるんにティアなん。こんなところで会うなんて奇遇だね〜」
「こんにちわレヴィさん。はい、奇遇ですね」
「奇遇……なのかしら。互いの知人がやっている店だから会う確率は高い気がするんだけど……というか、そのティアなんっていうのやめてもらっていいですか?」
「何で? ティアなんって可愛いじゃん」
いや別に可愛さがどうこうっていうわけじゃなくて……単純にそういうあだ名で呼ばれるのが恥ずかしいんです。ティアとかなら別にいいんですけど。
「そうだよティア、ティアなんって可愛いよ。私も呼んでいい?」
「ダメに決まってるでしょ。もし私のことをそれで呼んだらあんたのことは今後ナカジマさんって呼ぶわ」
「ちょっ、いくら何でもそれはひどくない!?」
うっさい。何であんたからティアなんなんて呼ばれないといけないのよ。
あんたは……私の親友でしょうが。あんただからティアって呼び名だって許してるって言うのに。それを今更変えるってのはどうなのよ。
大体……この手の呼び方はレヴィさんだから許容できる部分があるわけで、普通の人が呼んだら普通に拒否するに決まってるじゃない。
「今日もふたりで元気で仲良しで元気だね」
「元気なら貴様も負けてはおらぬではないか」
「まあね! それくらいが取り柄みたいなものだし!」
あの……その言い方だと自慢しているどころか自虐してるような気がするんですけど。
まあこの人相手に深く考えたら負けというか無駄なんでしょうけど。フェイトさんもレヴィさん
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