第38話<偽善者>
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、まずは従うべきか。
「了解」
そう応えながら私はハンドルを切った。
軍用車は『水木しげるロード』と書かれた駅前の大通りに出た。いわゆるアーケード商店街だ。空襲警報が出ているから、ほとんど人通りは無い……と、左右を見て一瞬、ドキッとした。
隣の深海棲艦がボロボロと涙を流している。
(参ったな)
日向に蹴られた所が、どこかが痛むのだろうか? だが申し訳ないが今は構っていられない。
私は直ぐに妖怪のブロンズ像が立ち並ぶ通りを左折した。直ぐに正面に信号機とアーケードが見える。
本当はダメだが非常事態だ。陸軍も憲兵も文句は言うまい。私は赤信号を強行突破。さらに一方通行のアーケードをまた逆走する。
アーケードを出たところで上空を確認。瑞雲も2機、車に並走して飛行していた。
「そろそろ敵機が来ます!」
日向が後ろから叫ぶ。
「了解……」
そう言いながら私は何気なくバックミラーを見た。
「うっ!」
(……沈黙)
私は見てはいけないものを見てしまったようだ。頭に血が上る。
(ごめん、日向)
お前のズボンみたいなそれ、よく知らなかったが……一応スカートだったのか。
夕立もそうだったが艦娘の服装って、どうして『ミニ』が多いのかな。
(きっと、風が悪い)
そういうことにしておこう。
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