53会議(独演会?)終了
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方の計画を邪魔してきたようね』
命の遣り取りを、まるで足し算引き算のように計算してしまう委員長。
人々の「願い」を利用して、その力が重ね合わされた状態を想像して掛け算し、「終末の魔女」ではなく、信者たちが求めているような救いの天使、弥勒として召喚しようと考えた。
それには重大な問題があり、輝かしい存在となったあゆと、この世の悪を煮しめたような天使の人形は、今後近寄ることすら許されない。
会話するだけで消耗して打ち消し合い、反物質と物質のように対消滅して消えるので、遠くから見守る以外に救いの手すら差し伸べられない。
それでも、あゆと言う存在がいてくれれば、目の前で失われるはずだった、自分への罰が無かったことになるなら。誰かにあゆを託して自分は身を引いて、その存在だけを感じていられれば良いと決心し、その方法を受諾した。
『もし召喚に失敗したとしても、同じ機会はいくらでもあるわ。まず直近では香里さんの結婚式。細かい機会は何度でもあるから、織り交ぜて行きましょう』
(分かった)
天使の人形の重大な決意を感じながら、あゆを輝かしい存在として召喚し、人々の願いを叶える存在として現世、神々に罰を受けてこの世に下生させられた罪人が並ぶ場所に、苦しみの罰を与えるために天使や仏を顕現させる。
その苦しみを天上の存在に昇華(消化)させ、罪を消し、浄土へと導く存在へと置き換える。
既に常人では計算不可能な取引の全てを、頭の中で差し引きして、あゆと天使の人形が正しい存在として、正しく顕現できるように調整する。
委員長は、天使の人形も悔い改めさせ、あゆと同じ存在にする方法を早くも探し始めた。
『現状での報告、提案は以上です。では皆さん、次の災厄が素晴らしいものになるよう頑張りましょう。何か質問は有りますか?』
そんな「現状」を理解できた者は、秋子を含めて外部にも誰ひとりとして存在しなかったので、PTA会長の委員長の母だけが小さく拍手をして、娘が立派に議事進行して、現在抱えている問題を全て解決したのを喜んだ。
現時点の仮のイザナミによって、何故か世界の滅亡は回避された。
「それでは五時間目の最中ですが解散しましょう」
本日の五時間目のホットスポット?は、昨日香里や月宮真琴が引き起こした分かりやすい災厄とは違い、殆どの人間、現生人類には理解不能な計算の上に成り立っていた。
妖狐の妖力と天使の人形の十分の一を与えられた委員長は、その力を問題解決用の知力にボーナスポイントを全振りして、下半身を含めて「祐一に都合が良い女?」になろうとしていた。
「はえ〜〜、委員長さん凄かったですねえ、佐祐理、何が起こっているのかさっぱり分かりませんでした〜」
「…私も」
現在「喜」の人格の舞も、以前と同じ話し方をして、
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