ガンダムW
1724話
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・アンについてもよく知っているだろう。
そう考えると、ここに置いていかれるかもしれないというのは、デルマイユにとって大きな意味を……文字通りの意味で生きるか死ぬかの瀬戸際なのだろう。
勿論デルマイユの考えがそこまで及んでいるのかどうかというのは、全く別の話になるが。
「……頼む。儂等も連れていって欲しい」
「へぇ」
色々と葛藤はあり、顔色は赤いままだったが、それでも俺に向かって頭を下げてきたデルマイユに、思わず声を上げる。
ああいう風に言った以上、てっきりデルマイユは俺の言葉に従わないのではないかと、そう考えていた為だ。
だが、実際には自分の命惜しさか、それともここの置いて行かれるのが心細かったのか……はたまた一緒に来た連中に対しての責任感からか、ともあれこうして頭を下げた。
かなり……そう、いわゆるらしくない行動なのだ。
だが、こちらから付けた条件を向こうが呑んだ以上、こちらとしても連れていかない訳にはいかない。
「分かった。素直に頭を下げた事に免じて連れて行ってやる」
「ぐぬぅ」
悔しげに呟く小さな呻き声がデルマイユから聞こえてきたが、こちらとしてもそれには構っていられない。
ともあれ全員を俺の近くに集める。
「なぁ、おい。これからどうするんだよ?」
皆が……正確には綾子以外の全員が抱いている疑問を口にするのはデュオ。
もっとも、それも分からないでもないが。
俺がオカルト染みた何かを使うというのは、既にその目で見たから皆が知っている。
MDに触れただけで消すというのすら見ている。
……それを言うのなら、綾子は物干し竿でビームを斬り裂くなんて真似をしてみせたが。
寧ろ、どちらかと言えばそっちの方が驚愕の光景だったよな。
それに比べれば、俺の魔法はそこまでインパクトは強くない気がする。
ヒイロなんかは思い切り俺を疑いの視線で見ているが。
以前サンクキングダムであったパーティで遭遇したのが俺だと確信したか?
普通なら、それこそ俺の弟とか親戚辺りを想像するのだろうが、今回の場合は違う。
何しろ、魔法というのをその目で直接見たのだから。
「まぁ、どうなるのかは見てのお楽しみだな。……行くぞ」
呟くと同時に、これから何かが起こるというのを知らせる為に、指を鳴らす。
同時に、俺の影が広がり……その場にいた全員を呑み込み始める。
「おっ、おい! 一体これは何なんだよ!」
「アクセル・アルマー、貴様ぁっ! 一体何を企んでいる!」
「くっ、これは一体……トロワ、大丈夫かい!?」
「ああ、俺はな。だが……この影、か? これから抜け出す事は出来んな」
それぞれに騒いでいる声を聞きながら、俺は落ち着かせるように口を開く。
「
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