第4章:日常と非日常
第109話「夏休みが終わって」
[5/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
れる時もあるけど、その時は武器を創造して相殺している。
さらに凄いのは、その後の近接戦で帝君にアドバイスしながら戦っている事。
普通、あんな事しながら戦えないと思うんだけど。
「....何やってるのかしら?」
「えっ?...あっ...。」
ふと気が付けば、椿ちゃんが隠れている私の傍に立っていた。
...そうだよね、私なんかじゃ欺ける程気配を消せないもんね。
「あ、あはは...。」
「...まぁ、司なら別に見られて困る訳ではないわね。」
「せっかくだから見ていく?」
笑って誤魔化すと、椿ちゃんに呆れられた。
まぁ、せっかくなので、葵ちゃんの言う通り見ていく事にする。
「どうして、帝君と模擬戦を?」
「海に行った時に提案したらしいのよ。ほら、あいつ、“優奈”に一目惚れしちゃったでしょう?それを利用して、あいつの戦闘での無駄をなくす魂胆らしいわよ。」
「あー...帝君、ちょっと...いや、かなり勿体ない戦闘方法だからね...。」
だからああしてアドバイスしながら模擬戦をしてる訳なんだ。
それに、優輝君にとってもいい練習相手になるんだろうね。
「あっ、決まった。」
模擬戦を眺めていると、優輝君のカウンターが綺麗に決まり、帝君は落とされた。
「ふぅ...司?どうしてここに?」
「えっと...ちょっと見かけたから気になって...。」
「あー、だから視線を感じたのか。」
き、気づかれてた...。さすが優輝君...。
「司!?なんでここに...!?」
「あはは...こんにちは。」
帝君はやっぱり気づいていなかったようで、驚いていた。
「それはそうと、見ていてどうだった?」
「そうね...。前回と比べれば立ち回りはマシになっていたわ。まぁ、飽くまで前回に比べれば...だけどね。まだまだ無意識下での狙いが甘いし、近接戦との両立もできていないわ。」
「ほとんど同意見だねー。付け加えると、近接戦では全部の攻撃に対して後手に回ってるね。こればっかりは経験がないと難しいけど、もっと先読みできるようにならないと。」
...二人共辛口だなぁ...。二人からすれば、私にもまだまだ無駄はあるんだろうなぁ。
「優輝は?」
「そうだな、やっぱり今まで武器射出と魔力のごり押しに頼っていた感じがあるな。椿の言う通り前回よりはマシだが、まだ素人の域だ。...まぁ、並の相手ならそれでも充分通じるんだけどな。」
「...と、いう事らしいわよ。」
「くっ.....。」
あ、いつもみたいに言い返さない...。
なんというか、帝君も成長したって感じだなぁ...。
「じゃ、椿、葵。後は任せた。」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ