第4章:日常と非日常
第109話「夏休みが終わって」
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?」
「お、おま、おま、なんて事言い出すんだ!?」
「キャーッ!カップルペアがもう一つよ!」
「やっぱり二人ってそういう関係!?」
途端にクラス中が沸き立つ。...っておい先生、混じんな。
「...この際からかいの類は無視するが、ちゃんと理由はある。一つ、僕と司は皆の知っての通り運動神経が良い。もう一つは、僕と司なら息を合わせる事ができるからだ。」
その言葉に、さらにクラス中が沸き立つ。
そっち方面で捉えんな!いや、そう捉えられるような言い方した僕も悪いけど!
「え、えっと...あ、ぅ....。」
「あー...ダメならダメと言ってくれていいぞ?」
顔を真っ赤にしながら、言葉を紡ごうとする司。
正直、口説いているようなものだからな...。親友に何してんだ僕...。
「だ、ダメじゃないよ!え、えっと...私でいいなら...。」
「じゃあ、決まりだな。」
二人三脚の項目に僕と司の名前を書き込む。
「ふ、不束者だけど、よろしくね...?」
「ちょっと待て、それなんか違うぞ?」
やばい、司がちょっとおかしくなった。
野次を飛ばしてくる周りをスルーしながら、何とかして司を戻そうと僕は奔走した。
....あ、ちなみに他の種目も無事埋まった。
組み分けとかはまだだけど。
=司side=
「........。」
“ぽけーっ”とした感じで、私は帰りのSHRを聞き流す。
こんな気が抜けている原因は、つい先ほどまであった体育祭のメンバー決めだ。
「(うぅ...また意識しちゃった...!)」
慣れてきたつもりではあった。現に、普通に話すならもう平気だ。
けど、ああいう事言われただけで、私の動悸は激しくなる。
「はふぅ....。」
帰りの挨拶が終わり、皆が帰る中私はそんな溜め息を吐く。
意識しすぎて、未だに顔がちょっと熱い。
「(優輝君は....もう帰っちゃったか...。)」
何やら用事があるようで、優輝君はさっさと帰ってしまっていた。
どうせなら一緒に....って、何考えてるの私!?
「二人三脚かぁ...。」
一人で帰る途中、ふと今回やる事に決まった二人三脚に思考を巡らす。
経験がない訳ではない。前世で一度やった事があるし。
「(そういえば、前世でも優輝君とだったっけ?)」
前世でも私は優輝君とだった。
その時は息もぴったりで見事に一位を取ったけど...今回は違う。
...私は、優輝君に恋しちゃってるから。
「(意識してしまってペースを乱しそうだなぁ...。)」
それだけは勘弁だ
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