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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第九十一話 軍を反転させ一路帝都オーディンを目指します。
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こちらに来るはずもないからな。」
出席者たちはこの思考に同意をもってうなずいた。
「すぐに各艦隊司令部に連絡だ。諸提督はただちにブリュンヒルトに集まるようにと。」
ラインハルトはそう言い放った。
「各艦隊の提督を会議室に召集せよ。」
という指令が発せられたのはそれから間もなくのことで、それから30分もたたずに各艦隊より提督がブリュンヒルトに集まってきた。
まず、イルーナが帝都において行われている対ラインハルト包囲網及びローエングラム陣営を罠に陥れるべく陰謀が働いていることを説明し、ラインハルトがそれを補足した。この話は初めて聞く提督が多かったため、一時騒然となった。
「確たる証拠が手に入ったのはつい先刻の事だ。」
ラインハルトは諸提督を見まわしながら言った。
「このまま座していても我々は帝都に帰還次第反逆者として処断される運命にある。罪状が明白であればこれを拒むことはできぬが、此度の件は明らかに冤罪である。こちらがそれを甘んじて受けるべき理由は一分子もない。」
万座は静まり返ったままラインハルトの言葉を聞いている。
「そしてこれは皇帝陛下ご自身で発案されたものではない。我々を陥れるべく暗躍している人物がいる。それは――。」
一瞬止まったラインハルトの唇が再度動き、はっきりと名前を告げた。
「オットー・フォン・ブラウンシュヴァイク公爵。」
万座が騒然となったが、これに関しては全く予想できない名前ではなかった。大貴族の長として常にローエングラム陣営の対極にいる人物だったからである。
「ブラウンシュヴァイクある限り、我々の安泰はない。そこで帝都オーディンに赴き『君側の奸』を排除し、皇帝陛下に直訴申し上げることをここに提案する。異存のある者は我が麾下より離脱する自由を与える。」
提督たちは顔を見合わせたが、発言する人間は一人もいなかった。
「事態は一刻を争う。この場において離脱を明言したとしてもとがめだてはせぬ。どうか?」
ラインハルトは麾下を見まわした。だが、当初逡巡の色を見せた提督たちの顔からは迷いは消えていた。それを確認したラインハルトは麾下提督の一人に顔を向けた。
「フロイレイン・フィオーナ。」
「はい。」
「卿にはイゼルローン要塞の守備を担当してもらう。副将にはフロイレイン・ティアナ、ケンプの両名をもって任じる。フェザーン方面への哨戒はフロイレイン・ジェニファーを、二つの回廊を結ぶアムリッツァ星域には予備兵力としてメックリンガーが待機。」
ラインハルトの声にはいささかの停滞も迷いもない。
「他の者は全軍反転だ。ミッターマイヤー、ロイエンタールには先鋒を、次鋒をワーレン、左右両翼はルッツ、アイゼナッハ、後方はミュラー、ビッテンフェルトは予備兵力として私の本隊と同行、帝都に帰還する。」
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