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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
294部分:第二十四話 劉備、剣のことを聞くのことその九

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第二十四話 劉備、剣のことを聞くのことその九

「もうお母さんに川の中に投げ込まれなくて済むんですね」
「凄いお母さんね」
 神楽もこの話には引いた。
「何かあると川の中に投げ込むの」
「剣を失ったことを思い出す度にです」
「その度になのね」
「はい。剣を見つけたらそれはなくなるんですよね」
「少なくともね」 
 神楽は表情を元に戻してそのことを保障した。
「ないわ」
「わかりました。それじゃあ」
「剣を取り戻すのね」
「袁紹さんに御会いすればいいんですよね」
 やはり呑気な口調である。
「それじゃあ今から行きます」
「私が案内させてもらうわ」
 神楽は劉備が行くと聞いてだ。にこりと笑って述べた。
「私が言い出したしね。是非ね」
「劉備殿が行くのならだ」
「鈴々も行くのだ」
 関羽と張飛も名乗り出る。
「二人だけでは何かと不安だろう」
「是非そうさせてもらうのだ」
「なら私もだ」
「あたしもな」
 続いて趙雲と馬超も名乗り出た。
「旅は多い方がいい」
「そういうことだからな」
「なら私も」
 馬岱も右手をあげる。
「一緒に連れてって」
「御前は駄目だ」
 馬超は自分の左にいる従妹を見て叱った。
「まだ小さいしな」
「小さいからって何よ」
「まだ修行中だ。ここに残れ」
 咎める顔で話す。
「いいな、それは」
「何よ、それ」
 馬岱はそれを聞いて口を尖らせてしまった。
「そんなこと言って。私だけ除け者にして」
「除け者じゃない」 
 また言う馬超だった。
「御前は残れ。いいな」
「ちぇっ」
 不満に満ちた顔の馬岱だった。そうして。
 黄忠と孔明も言う。
「私も行かせてもらうわ」
「私もです」
 こう言うのだった。
「弓を使う人間も必要よね」
「私でよかったら。協力させて下さい」
「何で私だけなのよ」 
 ここでも不平を言う馬岱だった。
「私だけ居残りなのよ」
「他にも大勢いるだろうが」
 馬超はまた従妹に言う。
「そうじゃないのか?」
「俺も残る」
 草薙が言った。
「神楽がいれば充分だ」
「君は残るのね」
「ここに残る人間も必要だしな」
 神楽に対しても言うのだった。
「だからな」
「とりあえず神楽さんと一緒に行くのは私達七人と」
 劉備を含めてである。
「それでいいですね」
「では他の皆には残ってもらうか」
 関羽がこれで話をまとめた。
「それで行くか」
「はい、じゃあこれで」
 劉備も頷く。こうして決まった。

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