第80話 銃士X
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てかんじで決めた名前だ。確かオレ以外の《リトルギガント》のメンバーもそうだったな。ミラは『神鳴未来→未来→ミライ→ミラ』、ミストは『霧島弾→霧→ミスト』、ライトは『明石翼→明→ライト』、キャンディは『雨宮かんな→雨→飴→キャンディ』、アリーは『河村亜利沙→亜利沙→アリサ→アリー』だったはずだ。シノンも本名のもじりみたいだしーーー言ってしまえばアスナさんみたいに本名をそのままキャラネームにしてる人の方が少ない。まあやたら凝った名前にして後から恥ずかしくなるよりはマシだけど。
「まあそんなことより、両方いた場合は銃士Xを狙おう。もしオレがペイルライダーと同じように麻痺しても、慌てず狙撃体制に入ってくれ」
「え?」
死銃は必ず出てきて、あの黒い銃でとどめを刺すはずだ。シノンにはそこを売ってほしい。
「・・・狙うのはあんたかもしれないよ?」
「お前がそんな風にオレを撃たないのは分かってるよ。オレ、人を見る目はある方なんだ」
シノンはそんな危険な場面でオレを撃たないと思ってる。というか、そんな考えが脳裏を過ることすらないと思う。オレは彼女をーーーシノンを信じる。
「そろそろ時間だ。頼んだぜ、相棒」
オレはシノンの方を軽く叩き、街の入口付近へと歩き出したーーー
「協力するのは今だけだからね!!」
そんなことを強調するように言う彼女の前を歩きながら、オレは苦笑いするしかなかった。
******
街の中に入って、転倒して逆さまになっていた乗用車の陰に隠れながら、オレとシノンは《サテライト・スキャン》を操作して銃士Xの名前を探し始めた。オレは北側からチェックして、プレイヤーのいる位置が分かるアイコンをタップして名前を確認する。その中に銃士Xの名前はーーー
「あった!」
この街の、ここから少し離れた所にある野球のスタジアムーーーそこに銃士Xがいる!
「今この街にいるのは銃士Xだけだわ・・・」
「ああ、スティーブンはいないな。やっぱこいつが死銃みたいだな・・・」
スティーブンの名前がないってことは、既に死銃か他のプレイヤーに倒されたってことになる。もしスティーブンが死銃だったらラッキーだけどーーー奴がそんじょそこらのプレイヤーに負けるなんてありえない。つまり初出場選手の中で、オレ以外に生き残ってるからこの銃士Xが死銃《デス・ガン》だ。狙ってるのはーーー恐らくこの《リココ》ってプレイヤーだ。
「リココが死銃の射程に入る前に止めないと」
「そうなる前に、オレが奴の所まで一気に跳ぶ。10秒以内に着く。すぐに決着がつくだろうけど・・・万が一上手くいかなかったら援護してくれ」
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