ガンダムW
1723話
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レーズによる策だが、こちらのMDは……恐らくレディ・アン。
だとすると、いわゆる綺麗なレディ・アンにはまだなっていないと考えられる。
7機、8機、9機……加速を繰り返し使い、瞬動と合わせてMDを空間倉庫に収納していきながらそう考える。
だが……13機目の機体に手を触れたところで、それを空間倉庫に収納する事が出来なかった。
それでも、焦るような事はない。
何故なら、元々空間倉庫というのは生き物を収納出来ないようになっているからだ。
つまり、俺が触れているこのトーラスは有人機なのだろう。
なら……やるべきは、空間倉庫ではない。
「死ね」
その言葉と共に、俺の指が一瞬白炎に姿を変え、そして白炎は炎獣に姿を変える。
細長いその蛇は、MSの装甲の隙間から内部に入っていく。
MSといっても、関節部分まで含めて全てが装甲に覆われている訳ではない。
そもそも、関節までもが装甲に覆われていれば歩けないだろうし。
人間が入っていくのは無理な隙間であっても、蛇であれば……ましてや炎獣であれば、問題はない。
有人機をその場に残し、再び次々にMDを収納していく。
有人機も何機かあったが、そちらは蛇の炎獣をプレゼントしておいた。
だが……幾ら加速と瞬動を両方使ったとしても、1機ずつではどうしても時間が掛かる。
いっそのこと、全員影のゲートで纏めて転移させてしまえば良かったのか?
そうも思うが、標的のノベンタ達が影に沈んでいくような光景を見れば、取りあえずといった感じでビームを撃たないという保証もない。
デルマイユを含めてロームフェラ財団のメンバーはどうなっても構わないが、それ以外のメンバーは、それこそこれからW世界の未来を築いていくのに必要な人物だ。
こんな場所で殺す訳にはいかなかった。
ともあれ……残っていたトーラスのうちの1機が、不意にノベンタ達がいる方へと向かってトーラスカノンの砲口を向ける。
俺が空間倉庫にトーラスを収納するという方法で排除し始めてから、ここまで十数秒。
MDにしては随分と判断に迷ったし、有人機であれば随分と判断が早い。
ともあれ、トーラスカノンからビームが放たれ……
「綾子っ!」
俺が叫んだのと、綾子が物干し竿を構えて前に出るのは殆ど同時だった。
綾子を焼き尽くそうと……いや、存在その物を消滅させようと、ビームが着弾……する寸前、綾子は気合いを込めて叫ぶ。
「やああああああああああああぁぁぁぁぁっ!」
その叫びと共に、振るわれる物干し竿。
俺が金ぴかから奪った各種の武器に比べれば、それこそ問題にならない程度の性能しかない長刀。
だが……その長刀は、それこそ長さを感じさせず一瞬にして大きく振るわれる。
俺だからこそその
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