ガンダムW
1723話
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葉に対し、デュオはそのまま沈黙を返してくる。
まぁ、生身での戦いであれだけの力を見せていたのを考えれば、俺や綾子に色々と秘密があると判断してもおかしくはない。
その件に関しては、今の状態から脱してからの方がいいだろう。
ましてや、ノベンタ達を含めて他の勢力の人間に対しては……どう説明した方がいいのか、今から憂鬱になるな。
そんな事を考えていると……ふと、こちらに向けられている強い殺気に気が付く。
殺気? どこから? この場にいたトレーズの部下は既に殆どが殺されている。
なら、どこから……と殺気を辿ると、それが向けられているのは部屋の外。
それどころか、建物の外だ。
それが意味するところを理解した俺は、咄嗟に叫ぶ。
「皆、その場に伏せろ! 外から狙われているぞ!」
叫ぶと共に、俺は混沌精霊としての力を使って炎の壁を作る。
それこそ、数千度に匹敵するかのような、それ程の熱さの炎。
……それでいて周囲には殆ど影響がでないようになっているのは、魔法の便利さというものだろう。
いや、この場合は俺の皆を守るという力が味方に対する炎の熱を通さなかったというのが正しいか? ……ノベンタ達ならともかく、デルマイユにまでそれを適用させてる時点でその線はなさそうだが。
そんな事を考えている間にも、事態は進む。
壁が破壊され、ビームが飛んできたのだ。
ガンダニュウム合金ですら破壊出来るだけの威力を持つビーム。
だが、それだけの威力のビームを持ってしても、俺の生み出した炎の壁を破壊する事は出来なかった。
そしてビームの奔流が周囲を消え去ると……会議室は殆ど跡形もない状態となっている。
それでも会議に参加していた者達は殆ど全員が無事なのは、それこそ俺の生み出した炎の壁のおかげだろう。
だが……会議室が破壊され、外の様子を確認出来るようになったところでこの場における最悪の事態を目にする。
何故なら、周囲に居る筈の護衛のトーラスは、揃ってこちらにトーラスカノンの砲口を向けていた為だ。
それを確認しながら、俺は苛立たしげに視線をこちらにトーラスカノンを向けているトーラスの1機……つい先程俺達を殺そうとした機体に向ける。
俺が殺気を感じる事が出来たのは、この機体が有人機だったからだ。
自分がその手でここにいる面子を全員殺すという誘惑に勝てなかったのだろうが……だからこそ、俺に殺気を感じ取られたのだ。
もっとも、殺気といっても欲望に濁った醜い殺気だったが。
ちっ、どうする? こっちを狙っているトーラスは全部で20機を超えている。
これは、この会議を護衛する役目を負っていた全てのMDが敵に回ったという事を意味している。
つまり、トレーズ派……いや、トレーズ配下の者は連合軍のかなりの
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