第2話 緑髪の少女
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「きゃぁぁぁぁぁぁぁ??」
春休み中にも関わらず、生徒会室にこもり会長と2人きりで一日中働いていた那覇少年はそろそろ報われても良い頃なのではないだろうか…ふと、そんなことを感じた4月7日の午後5時15分だった。
家から高校まで自転車に乗って通学している俺は、その日も普通に自転車で学校まで登校し、普通に自転車で家まで下校しようとしていた。
「今日もたくさん仕事したなぁ…やべぇ、俺ってばどんどん社畜に近づいていってる…」
そんな社畜候補生の少年が通学路のちょうど中間地点に差し掛かった頃、彼の陰口1つ見逃さない超高性能集音器(=耳)か少女の悲鳴を捉えた。
基本的にそういうのはシカトするタイプの那覇少年だったが、捉えた少女の悲鳴がなにやら只ならぬ様子のように思えたので、ヒーロー気取りのイタイ那覇少年は少女の悲鳴が聞こえてきた場所へと向かった。
5分くらい探した後、大通りから少しずれ込んだ裏路地にてその場所を発見した。
「おとなしく俺たちの言うことを聞いておけば、悪いようにしないからさ。だから、さっさと日記の在り処を吐けっての??」
「さっきから何回も知らないって言ってるじゃないですか??」
「残念だったな…知らないなんて選択肢は存在しねぇんだよ??」
…ドゴォッ??
事件現場に到着した部外者Aこと那覇大輝は、その場になにやら込み入った事情があることを察知し、とりあえず状況を確認することにした。(もちろん、バレないようにドラム缶先輩の影に隠れながらね)
現場にいるのは黒いスーツに青縁のサングラスをかけた男が3人と、ピンクっぽい茶髪に染めたショートヘアの女子高生が1人と、綺麗な緑色の髪の毛をした頭につけている大きなゴーグルが特徴的なオシャレなスタイルの女性が1人だった。
女子高生の方は青縁グラサンの1人に羽交い締めにされて動きを完全に封じられており、オシャレウーマンの方は2人がかりで殴られてボロボロの状態にされていた。
「オシャレウーマンの方、どっかで見たことがあるような…それに日記ってまさか…」
引っかかる点はいくつかあったが、確信を持てたわけではない。
キングオブチキンの肩書きを持つ那覇少年は、自分の存在を殺しつつその場の状況及び動向をもう少し見守ることにした。
「まさか日記の存在を知らねぇってわけじゃあるめぇな」
「だから、日記なんて知らないって言ってるだろ??」
「おいおい…あの世界一のマッド・サイエンティスト・那覇夫妻が残した日記を知らないなんてあるわけねぇだろ…だって…」
那覇少年に聞こえてきたその台詞、それは完全に自分とは無関係出ないことを証明するものだった。
あぁ…そこまで聞ければ十分だよ。
この一件は俺と無関係じゃない…と言うかむしろ俺の専
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