0063話『ガングートと大鷹と甘味』
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まさか失敗することは無いよな…?
妖精さん達の腕は信じていないわけではないが…。
「それにしても、改装設計図がいらない第二次改装というのも久しぶりだな」
そんな事を私はつい口に出して呟く。
最近の要改装設計図の傾向が特にあるから余計にそう感じるのだろう。
「そうなのですか…?」
「ああ。最近は必ずと言っていいほどに改装設計図が必要な大型改装が多かったからな。
だから改装費用もそんなに必要としない彼女は比較的ありがたい存在だと思っている。
あ…。もちろん大鷹など強くなるのなら改装設計図も惜しまないから気にしないでくれ」
大鷹がそれで少し機嫌が悪くなるかもしれないので補足説明もいれて話をする。
「いえ、気にしていませんので大丈夫ですよ提督。
私も生前はそんなに強くなかったのは自覚しているところですから強くなれるのはとても嬉しい事です」
「そうか? それならよかった」
そして、しばらく時間が経過して明石の方で準備ができたのだろう。
「提督。準備が出来ましたので後はボタンを押すだけですよー」
という明石の声が聞こえてきたので私は大鷹と笑みを浮かべあいながらも改装ボタンを押す。
そして改装室の中から光りが漏れてきて中では改二になるための改装が妖精さん達の手で執行されているのだろう。
しばらくして中から光りが薄れてきて改装の際に発する機械音も消えて、扉が開かれた。
中から改装されたオクチャブリスカヤ・レヴォリューツィヤが出てくる。
…いや、もうその名ではない。
「Октябрьская революция改め…Гангут дваだ。
提督…この改装されたガングートの力をこれからも深海棲艦を倒すために活用してくれ。
私は必ず貴様の呼びかけに応えよう」
「ああ、これからもよろしく頼むよ、ガングート」
「うむ。提督の考えや思考パターンなどはこの短期間のこの鎮守府での暮らしで十分に理解させてもらった。
貴様はまともな部類に入る提督だ。だから安心して背中を預けられる。
演習で聞く他の提督とは根本的に違うようだからな」
「はは、そう言ってもらえると嬉しいよ…。
他の鎮守府の提督が君の中でどんな扱いになっているのとかはあまり聞きたくないけどな…」
そう言うとガングートはニヤリと含みのある笑みを浮かべるだけであった。
その笑みはどこか怖いからやめてほしいな。
そんな事を思っていると、
「それでは提督。私とタイヨーはマミーヤへと行かせてもらう。
改二記念の宴会などの日程などは後で知らせてくれ」
「わかった。そのうち開かせてもらうよ」
それで大鷹を連れてガングートは甘味処間宮へと向かっていった。
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