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μ's+αの叶える物語〜どんなときもずっと〜
第48話 ユメノトビラ
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ける。
それを聞くのが怖くて、思わず耳を塞ぎたくなる衝動を堪えながらも、耐える。


「大地くんは女の子好きで、見境なく侍らせるのが大好きな最低で最悪な女の敵だという事をね」
「だから誤解だって!!」
「最低」
「最低死ね」
「最低やね」
「最低です…」
「最低にゃ」
「最っ低」
「最低です!」
「さいて〜」



 異口同音に並べて、まだ言っていない穂乃果はきっと女神。自分で言うのもアレだけど穂乃果は俺の事が好きならきっとフォローしてくれると信じている。
 そしてさり気無く死ねといったにこはあとでしばく。
だから穂乃果、俺が無罪だということを君の言葉で証明して───








「大くんそんな人だったなんて…最低だよ」







 くれないって思ってました。確かに無自覚とはいえ、良くなかったのかもしれない。ましてや、そういう男女間に敏感なお年頃な女子高に通う男子代表としてあるまじき姿だったのかもしれない。当然音ノ木坂にいる間の時間は除いて。
1対9で、当然勝てるはずもなくちょっと泣きそうになったのを堪えて、泣く代わりに大きなため息で我慢する。


「ため息つきたいのはこっちよ。何してんのよこんな大事な時に好敵手(ライバル)の女の子を口説くなんて。馬鹿じゃないの?」
「はいごめんなさいすみませんでした」


 この世界に神はいない、そう悟った。
力が抜けてソファに腰掛ける中、蚊帳の外だったA-RISEは漸く話を切り出す。


「とりあえず、痴話喧嘩(・・・・)も済んだみたいだから今日の流れを説明するわね」
「痴話喧嘩って……ここは一夫多妻制の国じゃないんだぞ、ツバサ」
「あらそうだったわね、まぁいいわ」


 誰もツバサと英玲奈の発言を咎めずに今夜の流れを確認する。咎めずにというか、これ以上疲れることをしたくなかったという気持ちと”今日の流れ”と聞いて気持ちを切り替えたのだろう。俺もとりあえずこの件は放置し、ソファに座り直して話を聞く。












「───という流れとなっているわ。一応係員も要所要所にいるから迷ったら彼らに確認してもらって構わないわ。」



 一通り確認し、ふと控室の時計は18時を回っていた。同じく予選に出場しているスクールアイドルらも各々の場所でライブを終え、残りわずかとなっているこの時間。




「もうすでにUTX前の電子パネル前や、テレビ中継での観客数も増え続けていて、このライブは重みの大きいモノとなり始めているわ。大丈夫?」
「もちろんです!覚悟はできてます」
「そう……今日の予選楽しみにしているわ」
「負けませんから、貴女なんかに……」




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