第十九話
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きなかった………。」
『!!』
この台詞、俺は聞いたことがある。今日、最初に寝たときに一言だ覚えていたやつだ。
俺はこの夢を見てたんだ………!
「これが長門だとか金剛だとかだったら後世にも胸を張れるのになぁ………。
乗ってた軍艦が木曾じゃあ、示しがつかねぇよなぁ………。」
『なっ………。』
俺は絶句した。
この軍艦が、木曾?
『おいテメェ!死ぬんじゃねぇ!お前に聞きたいことがある!』
しかし、俺がどれだけ叫んでも、ソイツに俺の声は届かない。
「あぁ……せめて、りくのうえでしにたかった ……な………。」
そいつは、そのまま目を閉じた。
『なんだよ…………なんなんだよこの夢はよ……………。』
俺はそいつの亡骸の前に立って、吠えた。
『誰か!俺に!ちゃんと説明しやがれええええええええええええええええ………、え?」
そこは、先程までいた船の上ではなく、自分の部屋のベットの上だった。俺は身体を起こしていた。
「………夢、か。」
俺は汗だくになっていた。
時計を見ると、現在、〇四三〇。
「いつもの時間よりかなり早いじゃねえかよ……。」
まだ日は昇っていないらしく、外はまだまだ暗かった。今外に出ても誰も居ないだろう。
「……確か今日は一日中待機、だったかな。」
俺は壁に描けているカレンダーを見た。俺の記憶通り、今日は一日中何も無かった。
「……木曾、か。」
俺は自分のスマホを取り出して、検索エンジンを開いた。入力スペースに『軽巡洋艦 木曾』と入れて検索。一番上に出てきたサイドに入る。
『木曾(きそ)は、大日本帝国海軍の球磨型軽巡洋艦の5番艦。艦名は東海地方を流れる木曽川に由来して命名された。』
『1921年、長崎で竣工。竣工後はシベリア撤兵や日中戦争に参加していたが、太平洋戦争開戦後は第5艦隊所属として北方作戦に従事することとなり、1942年のミッドウェー作戦に伴うアッツ島・キスカ島攻略作戦や翌年のキスカ島撤退作戦へ参加する。その後は主として輸送任務に就いた。』
『一九四四年、第五艦隊・第1水雷戦隊に編入され、第五艦隊司令部をブルネイに輸送する為に待機していた。12日、輸送隊はレイテ沖海戦から生還した駆逐艦時雨を編入し、木曾を残して内地へ帰投。翌日11月13日、マニラ湾に停泊中に米空母機動部隊艦載機の攻撃を受け、木曾は大破着底した。』
(以上、参考文献 Wikipediaより)
「……なるほどな、何もできなかった、か。」
確かにこの軽巡洋艦 木曾は、パット見た感じでは、敵とドンパチやっていないようだ。
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