第4話
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で合ってる?」
その言葉に三匹は同じ行動を取る。空へ向かって吠える。あっ、これはやばい。そう思った瞬間に氷の壁を渓谷いっぱいに広げたけど、力任せに叩き割られ、氷の散弾が襲い掛かってくる。後ろで倒れている兵士たちが次々と死んでいくけどどうすることも出来ない。
「ごめん、余計なことをした!!」
「仕方ありま右!!」
簪ちゃんの警告に反応して、武器を振り切らせないように障壁を張りながら右に体当たりをする。それでも強引に振り切られ、崖に叩きつけられた。
「あたたたた、強引にも程があるって」
崖を崩しながら埋まってしまった身体を強引に引き抜く。
「死んでない。それに懐かしい匂い」
目の前には褐色の肌に龍を意味する入れ墨が入った赤い髪の女性が立っていた。
「あ〜、記憶はバッチリ?オーフィスちゃん」
「……セラフォルー?」
「やっほ〜、4人で迎えに来たよ」
「4人?」
「私にソーナちゃんに留流子ちゃん、それに元ちゃんもだよ」
「お父さんも、お母さんも、本当に?」
「と言うより、ソーナちゃんは其処にいるよ」
クロスちゃんと激しく争っている簪ちゃんの方に指をさすと、オーフィスちゃんが強引に二人を引き離す。だが、すぐに牙と爪と水の刃が交差し合う。
「邪魔をしないで待ってなさい!!上下関係は最初にきっちり叩き込まないと」
いやいや、もう明らかに勝負は着いてるって。クロスちゃん、変なハゲになってるし、銀毛は血の赤と泥の茶色で斑になってるから。返り血とかじゃなくて、クロスちゃん自身の血なんだよ。ほら、オーフィスちゃんも寂しそうにしてるから。
「これで終わり!!」
閻水を後方に投げてからクロスちゃんの首根っこを掴んで強引に投げ飛ばし、そこに閻水が降ってきてクロスちゃんの頭を掠める。
「これで分かりましたね。どっちが上か。スコルよりも格下なのに私に勝てるわけ無いでしょう。分かったら返事!!」
クロスちゃんが弱々しく鳴く。それを聞いてから簪ちゃんが戦闘態勢を解いて優しい笑顔を見せる。そして閻水の水を治癒効果のある物に変化させてからクロスちゃんの全身を包み込ませる。30秒ほどで全身が綺麗になったクロスちゃんを蘭ちゃんと二人でブラッシングをして毛並みを整えていく。
「これでよし。それじゃあ、これからよろしく、クロス」
クロスちゃんがまた弱々しく鳴くが、理由はスコルちゃんとハティちゃんとオーフィスちゃんからの嫉妬の視線が痛いからだろう。
「さて、待たせてしまいましたね。オーフィスで間違いないですか?」
「本当にお母さんなの?」
「ええ、そうですよ。最後の約束を覚えていますか?」
「うん。私怨で暴れない、命を粗末にしない、それから出
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