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この凄まじいセカイに祝福を?(カズマがサッキュバスにヤられたり、触手の化け物や両性具有の天使にガチ堀されて出産する話)
63アガペー
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腹の中にいる魔王の親友を連れ、地の果てにでも逃げて、どんな手段を使ってでも子供を産み、育てるつもりでいたウィズも、十重二十重に囲まれてしまい、妖魔と魔獣と下級天使達から逃れるすべは無かった。
「こうやって、です」
カズマと同じくノープランで窓の外のベランダに立ち、天使や魔獣に向かって叫ぶドラゴンの少女。
「天使達よっ、私は魔王の姪っ、ドラゴン王の娘だっ、話し合おうっ、愛し合おうっ! 私もお前達と同じようにっ、人間と愛し合って子を孕んだぞっ! 同じ母として次世代の世界っ、未来を語り合おうではないかっ!」
この世で最も下らない「愛」などと言ったマヌケを確認した魔獣と妖魔たちは、自分たちの呪われた出生や命、この世で最も汚らわしい肉体から、怒り、呪い、恨み、苦痛、羨み、罵倒、蔑み、あらゆる負の感情を引き出して、その低能の肉体を引き裂くために、全ての力を振り絞って叩き潰そうとした。
「やめなさいっ!」
ウィズの叫びも虚しく、人の形をした小さな少女に向かって、無数のマジックミサイル、呪い、火炎、稲妻、切り裂く光、巨大な触手が殺到し、その腐った甘い考えごと引き裂こうとした。
「私は恐れぬっ、この世の負の感情などっ」
カズマの女として守護された障壁など、物ともしないほどの質量、呪い、力、恨みが、その存在自体をこの世から消そうとした。
「娘よっ!」
正気を取り戻したのか、姪を娘と勘違いしたのか、魔王が身を呈して庇い、その破壊の数々から救おうとしたが、すでに魔王は魔法障壁すら持っていない、ただのオッサンであった。
魔王とドラゴンの少女の元に、破滅の爪が殺到したはずだったが、痛みと苦しみと恐怖と苦渋はいつまでも到着しなかった。
「正解だ、ドラゴンの娘よ。それだけの力があれば、魔獣の一匹ぐらいは倒せたろうに」
ベランダの手摺には、少女と同じ顔をしたセラフ1が降り立っていた。
オリジナルカズマをサッキュバス領に置いて療養させ、この場で陣頭指揮を取って深夜に準備を済ませ、夜明けには魔王城の住人全てに天使側の膨大な陣容を見せて驚かせ、抗う戦意も失わせ、圧倒的な物量で叩き潰して殺戮を楽しんだ悪魔。
指揮系統の頭を潰し、遠征軍を大混乱に陥れた上で、石化していた人類側の兵士でも元に戻し、お互いが補給を経たれたまま、指揮系統の最上位、王族をすべて失った上でどうするのか? 目の前に武装した不倶戴天の敵が並んだ時、どのような行動を取るのか観察しようとした最上級天使。
その背後では、この世の悪の感情の全てが渦巻いて、破壊の限りを尽くそうとして静止させられていた。
「叔父と姪の愛、腹に子供を抱えた母親の愛、戦場の真ん中では中々お目にかかれない物だ。どれ、同じ母親同士話し合おうではないか?」
髪の色は変えて識別できるようにしてあるが、同じ顔
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