最終章:夢を追い続けて
第50話「去る者と残されるもの」
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「.....待機形態だったのか。」
話に聞いていた原初のIS三機。その一機だと千冬は確信する。
【その子をどう扱おうが、ちーちゃんの勝手だよ。...でも、大体は予想できちゃうかな。それじゃあ、今度は直接会おうねー!】
「.....。」
“ブツリ”と、束の声が途切れる。録音された音声が終わったのだ。
「....止めて見せろ...とでも言いたいのか?まったく...。」
既に秋十達は戻り、一人になっていた千冬はそう呟く。
「....了解した。...覚悟しておけ、馬鹿どもが...。」
そういって千冬専用の“想起”を握り締め、千冬も戻っていった。
「さて...まずはこちらの被害を言っておこう。」
しばらく後、会議室に秋十達は集まっていた。
一端、情報を整理しようという事らしい。
「戦闘が行われた場所では一部破壊された箇所がある。尤も、これは戦闘で起きた事だ。特に気にする事はない。そして、生徒の被害は....。」
「...怪我人、死人共にゼロ。ただし、行方不明者一名....。」
「....ユーリの事...か。」
悔しそうに、何かを堪えながら言うアミタの言葉に、秋十が反応する。
「目撃者以外には、人質として利用され、そのまま拉致されたという事になっている。...桜達もそれを狙っての事だろう。」
「ユーリは現在、規格外のISを持っているという事実だけで立場が悪くなっている。それを“被害者”に仕立て上げる事で飽和するって訳か...。」
「そういう事だ。」
秋十と千冬は事前に予想はしていたが、皆にも知ってもらうために態と口にする。
「...事実、エーベルヴァインは自らの意志で桜について行った。」
「........。」
そして、誰もそれを止められなかったという事。
その悔しさが全員にのしかかる。
「それを踏まえて、これからどうしていくか学園で決める事になる。それについて、お前たちの意見も聞いておきたい。...他ならぬ、桜と関わってきたお前たちに。」
「........。」
その言葉に、誰もが即座に言葉を発せずに沈黙する。
“どうしたいか”など、具体的に自分の中でまとまっていないのだから。
「....俺は桜さんを止める。」
「秋兄...。」
「今はとてもじゃないけど届かない。けど、必ず追いついて止める。...俺はそうしたい。」
そう言って、秋十は手を握り締める。
「...秋兄と違って、私はそんな大層な覚悟を持てない。...だから、お世話になったお礼も込めて、桜さんを止める秋兄を全力でサポートしたい。」
「お前たち....。」
あれだ
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