最終章:夢を追い続けて
第50話「去る者と残されるもの」
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る。
「っ...ユーリちゃんがいるのに、いきなりじゃないか...!」
「お前なら庇うと分かっていたからな...!今の私は教師としてじゃない、幼馴染としてお前を止めるためにここにいる...!」
「なるほどな...!」
鍔迫り合いの中そう言葉を交わす。
だが、すぐに桜が振り払い、千冬は後退する。
「ちっ...!」
「生身でIS相手に斬りかかるなんて...。」
「...桜さんや束さんだってできる。別におかしくはないさ。」
鈴が千冬の行動に驚くが、秋十の言葉に納得する。
「(一見膠着状態...。ここからどう動くかだけど...。)」
「...まだ来るか?」
「.......無理だな。」
秋十が思考を巡らし、桜が千冬に問う。
しかし、その問いに千冬は“無理”だと答え、秋十も同じような結論に至った。
「...状況的に、エーベルヴァインが人質に取られている。私たちには何もできん。ただお前たちが去るのを指をくわえて見ているしかない。...違うか?」
「ま、そんな所だな。目的は果たしたし、帰らせてもらおうか。」
「っ!!」
桜がそういった瞬間、煙幕代わりに桜はライフルやグレネードを使った。
その際の砂ぼこりに紛れ、四季と春華を回収して一瞬の内に姿を暗ました。
「...ご丁寧にハイパーセンサーも阻害している...か。」
「これは...完全に逃げられたね。」
「一応学園側から追跡を試みておく。....全員、30分後に指定した部屋に来てくれ。」
桜達が去り、ほとんどが呆然としている中、千冬がそういう。
「何をしている!事は一刻を争う!早く動け!」
「は、はい!!」
千冬が一喝し、各々が慌ただしく移動する。
千冬もそれを見てから一度自室に戻ろうとして...。
「....ん?」
足元にあるものを見つける。
「なんだこれは...。」
それは、白いクリスタルのようなものが付いたペンダントみたいなもので...。
【やぁやぁ!これが聞こえてるという事は、ちーちゃんがこれを手に取ったという事だねー!まぁ、そうなるように仕組んだんだけどね!あ、これは録音だから会話はできないよ!残念だったね!】
「.....。」
...それから聞こえた束の声に、千冬は思わずそれを投げ出した。
【ひっどーい!今投げたでしょ!】
「録音の癖になぜ行動を読んだようなセリフなんだ...!」
こちらの行動がまるっきり読まれている事に、千冬は向け様のない怒りを抱く。
【ま、いいや!色々考えなくちゃいけなさそうだし、簡潔に伝えるね!それはちーちゃんの新しい“翼”!私たちと同じ夢を追うためのね!】
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