第36話<海軍の兵士>(改2)
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向き直ると改めて質問をした。
「その敵は、どちらへ?」
「アーケードを駅の方向へ逃げたらしい」
日向は即答した。彼女もある程度、地図情報を持っているのだろう。
最初は疑っていた憲兵も日向の堂々とした態度に、少しは信用したらしい。
「ご協力、感謝する」
敬礼をすると境内を後にした。
一瞬の沈黙。やがて少しずつセミが鳴き始める。
「ホッとした」
私は脱力した。いやはや、一時はどうなることかと思った。
そういえば深海棲艦の実物の姿を見た者は海軍でも少ない。まして陸軍なら、なおさらだろう。
「うるさいぞ!」
ちょど瑞雲が何か言って来たのだろう。日向が無線で反論をしている。その剣幕に一瞬、驚く深海棲艦と私。
だが艦娘といえども、さすが戦艦クラスは肝の据わり方が違うな。
「頼もしいな日向」
「いえ」
そう答えながら恥ずかしそうな表情を見せる。このギャップ感が艦娘の特長だ。
そんな日向の顔は清々しかった。
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