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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
真・四十話 愛情
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しながらロキはさらに力を強く発揮させていく。先ほどの東吾の言葉通り、彼の命を削って力を高めているのだろう。

「東吾、さん……」

《全、お前は前世の親戚達には恨まれており、またお前も恨んでいると思っていただろう?だが、違うんだ。少なくとも一人。ただ一人だけ……東吾だけはお前を愛していた。あの狂った家に生まれながらもお前の家族と同じようにお前を愛していたんだ》

「東吾、さん……」

全はその記憶を見ながら涙を流した。それもそうだろう、少なくともあの家に関わった人間が家族を除いて全の事を愛してくれた事などなかったのだから。

「ありがとう、東吾さん……愛してくれて……!……ありがとう……!」

そして、全ての決着がつき東吾は倒れ、東馬もまたその場に倒れ伏した。

そこで、記憶は途切れた。









《この後、東馬の最期を看取ったのはその場にいた双覇達だ。だからこそ、彼らはお前の事を忘れはしなかった》

「そう、だったのか……」

記憶を見終わり、自身の部屋に戻ってきた全。その目からはまだ涙が流れており、しかしそれは悲しみの涙ではないのは分かっているので真耶もシンも何も言わない。

やがて全は泣き終わり目元をごしごしを擦る。

「す、済まない……ありがとう、この記憶を取り戻せてよかったよ」

『マイスター……』

「大丈夫だよ、シン。心配かけたな……前世の分も含めてありがとう」

『いえ、マイスターが無事ならそれで……』

《さて。それでは、これからの事について話し合うか……》

「そうだな。差し迫ってまずは、なのはの撃墜を阻止する所からだな」

そして話し合いが再開される。まずはなのはの撃墜事件を阻止する所からだ。

「あの時なのはに襲い掛かった犯人は、恐らく高度な幻術使いだろう。高宮の可能性は……あると思うか?」

《十中八九、高宮の可能性がある、と私は睨んでいる。根拠としては奴はお前の事を心底恨んでいた。お前に化けて高町を墜とせば、記憶や記録が改変されている今となってはお前に疑いの目が向くのは必然だ。その間にお前の家に火を放つ……あの時見た映像のようにな》

「ああ、俺もそう思っている。あいつは恐らく高宮だ。でもという事は……」

『あいつ、自身の目的の為に自分が守ると公言している少女を墜とした、という事になりますよね……!』

シンは怒りを抱く。なぜなら守ると言っているにも関わらずその守る対象を攻撃しているのだ。自身で自分の言った事を破っているのだから怒るのも無理はないだろう。

「そうだな。あいつを許す訳にはいかない。かといって明日学校に行かないのも不自然だ。よって明日は俺は普通に学校に出向く。シン、お前はアースラのデータベースにア
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