42話 ア・バオア・クーの戦いA 3.13
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シロッコは目を見開き、カミーユにこう告げた。
「君が私を打ち負かすことができたら知りたいことを教えてやろう」
カミーユはその挑発に乗り、シロッコと戦うことにした。
最初はシロッコの動きに翻弄されて防戦一方だったが、そのうち五分になってきていた。
戦いのペースに慣れてきたのかと思ったが、カミーユ自身怪しく思った。
そのうちZガンダムを操るカミーユは自覚できる程に五感すべてが研ぎ澄まされていた。
「よく分からないが、やれる!」
カミーユはZの機動性以上にバイオセンサーを最大限に利用し、シロッコの動きの軌道予測をしながら優位に戦闘を繰り広げていた。
理由は不明だった。それを知るのは対峙しているシロッコだった。
「(やはり、影響を受けている。私が対応に遅れるとは)」
ジ・Oを操るシロッコも神懸かりな操縦術でカミーユの攻撃を交わしていたが、機体は幾度もかすり傷を負っていた。自身の能力を過信はしていないが、実力は自負している。そこらのニュータイプに遅れを取るほどの力は劣ってはいない。
が、自分の回避能力とサイコフィールド場を凌駕してくる目の前のガンダムがいる。明らかに異常だった。
「(因果とは、面倒なことだ。全てはアムロ・レイの影響か・・・)」
シロッコ自身も振り返り、ここまでの技量と才能を開花させた理由がいくら探してもアムロ・レイでしか答えが見当たらなかった。
シロッコはライフルで牽制しながらカミーユとの距離を詰めて、Zが持つライフルを破壊しようとした。カミーユはその意図を悟り、敢えて誘導し、シロッコを射程圏内に収めた。
「将軍!覚悟!」
カミーユはそれでも直撃をそらす。理由はカミーユはシロッコとの対話だったからだ。
ジ・Oのライフルを持つ腕に狙撃した。シロッコは持つライフルをカミーユの射線に投げつけて難を逃れる。
「(危ない・・・。が、絶望的だ)」
シロッコは遠距離戦闘の術を失った。今のカミーユには近づくことが困難だ。
暫く考え、非情ながらある結論で戦いをカミーユに挑むことにした。
「どうだ!私を撃ちたいならそうしてみろ!」
自殺行為とも見れるジ・Oの直線的なカミーユへの詰め寄りは彼を怒らせた。
「貴方ってひとは!それで済まそうとするのか!」
カミーユのライフルの照準がジ・Oのどこを定めても貫き直撃になってしまう映像しか見えなかった。
そうしているうちにジ・Oはカミーユの至近に来た。ジ・Oのサーベルがカミーユを切り裂こうとした。
「残念だが、ここで君を摘む!」
シロッコのジ・Oが振り上げたサーベルは振り下ろされることがなかった。その瞬間にジ・Oの四肢の接続部をライフルとサーベルにてで断線させていた。
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