ガンダムW
1720話
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にくわないと思う奴が増え……まさに、文字通りの意味で悪循環。
苦々しげに俺達の方を見ている何人かの軍人からの視線を感じつつ、そんな風に思うのだった。
HLVのあった場所から、いわゆるロールスロイス型というのか?
黒塗りの高級車に乗って案内されたのが、俺達の為に用意された部屋だ。
待機部屋? それとも楽屋? どっちかは分からないが、とにかくそんな感じ。
そして当然のように、部屋の内装は豪勢なものであり、デュオは居心地悪そうにしていた。
「このソファ、なかなかいいな」
ソファに座った綾子が、用意されたお茶を飲みながら呟く。
まさに至れり尽くせりといった感じの待遇と言ってもいいだろう。
部屋の広さ自体はそこまででもないのだが。
そんな訳で、デュオ以外は交渉が始まるまでゆっくりとしていたのだが……不意に部屋の前に誰かが来た気配を感じる。
それでも特に反応を示さなかったのは、こちらに対する敵意がなかった為だ。
それどころか、寧ろ俺達に対して友好的な気配すら発している。
「失礼します。シャドウミラーの皆様を訪ねて、中東連合の方が来ていますがどうしますか?」
部屋の前で護衛兼御用聞きとして立っていた軍人が、そう声を掛けてくる。
どうする? と部屋の中にいる面子の視線がこちらに向けられるが、今の状況で俺が口にする事は決まっていた。
「入れてくれ」
その言葉と共に軍人が返事をし、やがて扉が開く。
そして、扉が開いた先にいたのは……
「カトル!」
デュオの、嬉しそうな声が部屋の中に響く。
この中でカトルと最も親しいのは誰かと言えば、当然のようにデュオだろうし。
同じガンダムのパイロットでも、五飛はオペレーション・デイブレイクの時にニューエドワーズ基地で俺達の捕虜となり、他の4人が退却した時に置いていかれた。
勿論、それは五飛が鹵獲された……正確には気絶していたのが悪いのであって、カトルを責めるような必然性はないのだが。
「デュオ! ……それに、アクセル代表、お久しぶりです」
デュオを見て満面の……本当に心の底から嬉しそうな笑みを浮かべたカトルが、次に俺の方を見て頭を下げてくる。
「そうか? 言う程久しぶりって感じでもないと思うけどな。……ま、それでも一応は久しぶりって言っておくか」
カトルにそう返し、そのカトルの後ろにいる人物にも視線を向ける。
前髪が特徴的な、トロワ。
カトルが来ている以上、当然のようにトロワも来てると思っていたが、どうやら俺の予想通りだったらしい。
……いや、ラシードがいないのは少し予想外だが。
勿論中東連合の軍事を任されているカトルと、もう1人のガンダムのパイロットのトロワがここ
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