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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜 Another
第4話 「知らないけれど知っている」
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かに君の反応は面白くはあるけど、別に玩具にしているつもりは……」
「面白いって思ってるってことは、わざとやってるってことでしょうが!」
そう言ってアリサは俺の両頬を手で引っ張る。
怒っているからか、子供なので力加減が分かっていないのか結構痛い。
これと同じことをつい先日アリシアにやったわけだが、今後はよほどのことがない限りやらないようにしよう。これは本気でやられると痛い。子供だったら泣いてしまうかもしれないくらいに。
「アリサちゃん、暴力はダメだよ!?」
慌てた様子で割って入ってきたのは月村すずかである。
大人しそうな顔をしているが、こういうときは積極的に動いてくれる心優しい少女である。ごく稀にいたずら染みた発言をしてアリサあたりを困らせることがあるが、基本的に良い子なのに変わりはない。
「失礼ね、今のは暴力じゃないわ。あたし達なりのスキンシップよ」
「痛みの伴うスキンシップはどうかと思うんだけど?」
「う……悪かったわよ」
「謝る相手は私じゃなくて夜月くんでしょ?」
この世界でも相変わらず仲の良いことで。まあ仲が悪かったら違和感が凄いことになるんだが……。
とはいえ、仲が良かったとしても別の感情は生まれてしまう。いくら見た目や性格が同じでも、ここにいる彼女達は俺の知っている彼女達とは別の存在だ。
積み上げてきた思い出もなければ、関わり始めた時期も違う。きっと俺の知っている未来にはならないのだろう。分かっていたことではあるが……親しくしていた人間なだけに悲しいと思う。
「ちょっ夜月……そんなに痛かったの? わ、悪かったわよ」
「え? ……あぁうん、別にいいけど。こっちにも非があったし」
「急に何事もなかったような顔するんじゃない。罪悪感で満ちていたあたしの気持ちは、いったいどこに向ければいいのよ!」
「どこにも向けなければいいと思う」
俺の言葉にアリサは頭を掻き毟り始める。
お嬢様にあるまじき行為だとは思うが、暴力なしで彼女のストレスが発散されるのならそれに越したことはない。毎日のようにしていると頭皮や髪が心配になるが。
「アリサちゃん、どうかしたの?」
さすが全力全開がモットーのような高町なのはである。
触らぬ神に祟りなし、という言葉を無視するかのように自然に怒れるアリサに話しかけてみせた。俺の知るなのははちょくちょく人のことを意地悪だとか言って絡んできた覚えもあるが、もちろんこのなのはにはない。
まあ……まだあまり話してないからだろうけど。正直魔法に関わらなければ前の世界でも親しくなることはなかっただろうし。
「聞きなさいよなのは、こいつが暗い顔をしていたから謝ったのに次の瞬間にはケロッとしてたのよ!」
「えっと……部分的にしか分からなか
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