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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第三十三話 大切な事
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スカは敬礼をする。胸にあったモヤモヤがスッキリとしたのだ。
「と、ここまでは、さっきの事だ。お前を呼んだのは、むしろこっちの方だ」
「え?」
終わったと思ったら、まだ続きがあるらしい。油断したアスカに緊張が戻る。
何がある、と身構えていたら…
「今回はすまなかった!」
ヴィータがいきなり頭を下げた。
「へ?」
突然の事に、アスカは反応できない。
「私からも謝罪させて欲しい。お前に苦しい思いをさせてしまった。すまない」
シグナムも頭を下げる。
「えぇぇぇぇ!?」
訳が分からず、ストレートにパニックに陥るアスカ。
「や、やめてください!頭を下げないで!何でです?」
アスカは清々しいまでに取り乱している。
「いや、本当ならティアナの暴走を止めなきゃいけないのはスターズの副隊長のアタシでなきゃいけなかったんだ」
「なのは隊長を止めて、無理矢理にでも任務に行かせなくてはいけなかったのも、我々の仕事だった。なのに、その全てをお前に背負わせてしまった。憎まれ役をやらなくてはいけなかったのに、アスカにそれをやらせてしまった。許して欲しい」
ヴィータとシグナムが、頭を下げたまま謝罪の言葉を口にする。
「な、仲間の暴走を止めるのは当たり前だし、隊長はティアナ絡みだからオレが止めて当然ですから!とにかく頭を上げてください!」
アスカは半泣きでアワアワする。
普段軽口は叩いているが、アスカはヴィータもシグナムも上司として尊敬している。
その二人が自分に謝罪をするとは思いもしなかった。ましてティアナの暴走を止められなかったのは自分だ。
責任は自分にあると考えていたアスカだ。
ある意味、シャーリーが懸念していた事は正しかったが、ヴィータとシグナムはアスカの斜め上どころか、ブッチギリの予想外の行動をしたので混乱してしまったのだ。
「「いや、ここは下げさせて欲しい!」」
「やめてえぇぇぇぇぇぇ!」
……全く別の意味で、アスカは修羅場を迎えていた。
同刻
泣きやんだティアナを見て、なのはが話し出す。
「そうだ。ティアナには、私の秘密を教えておくね」
「え?」
「これから話す事は、フェイトちゃんもはやてちゃんも知らない事。知っているのは、私とユーノ君だけ」
「あ、あの…いいんですか?アタシなんかに…」
戸惑うティアナ。
「うん。ティアナには聞いて欲しいんだ。私の失敗、間違いを。人は忘れちゃうから」
笑って、なのはは話し始めた。
「もう知っているだろうと思うけど、私は魔法に出会う前は普通の女の子だったの」
「はい」
なのはの話に耳を傾けるティアナ。
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