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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第三十三話 大切な事
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く。

「ティアナは執務官志望だもんね。六課を出て執務官を目指すようになったら、どうしても個人戦が多くなるし、将来を考えて用意はしてたんだ」

なのははクロスミラージュに手をやり、待機モードに戻す。

(将来を…考えて…アタシの……真剣に考えてくれてた!)

なのはどれだけ自分の事を思っていてくれていたのか、ティアナは理解した。

そして、それが分かると、もう堪える事はできなかった。

「う…うぅ……」

両目から涙がこぼれ落ちる。

なのはは嗚咽を漏らすティアナを抱き寄せる。

「クロスもロングも、もう少ししたら教えようと思ってた。だけど、出動は今すぐにもあるかもしれないでしょ?だから、もう使いこなしている武器を、もっともっと確実な物にしてあげたかった…だけど、私の教導は地味だから、あんまり成果が出てないように感じて苦しかったんだよね…」

なのはは泣いているティアナにそう語る。

そして、最後にこう言った。

「ごめんね」

ハッと顔を上げるティアナ。

(違う!悪いのはアタシなのに!)

うまく言葉が出なかった。ティアナはなのはの胸で声を上げて泣いた。

「ごめんなさい…ごめんなさい…ごめんなさい…ごめんなさい!」

何度も、何度も謝りながらティアナは泣き続け、なのははそれをしっかりと抱きしめて受け止めた。





シャーリーはポン、とスバルの肩に手を置く。

「もう大丈夫だよ」

シャーリーの言葉に、スバルはコクンと頷いた。

「よかった。ティアさん、なのはさんと仲直りできたんですね」

少し涙ぐんだキャロが鼻声で言う。

「うん、もう大丈夫。いつものティアだから…」

スバルがボロボロ涙を流しながらも、笑って答えた。

「よかった…あ…」

エリオも安心したように言い掛けたが、もう一つ解決しなくてはいけない問題を思い出してしまう。

それを察したシャーリーが、エリオの頭を撫でる。

「大丈夫。アスカは初めっからティアナの事を怒ってないから」

そう。アスカなら、ティアナを許すだろう。

だが、シャーリーには大きな不安があった。

(アスカ…早まってバカな事をしないでよ……)





時間は少し遡る。

アスカとシャーリーは隊長室の前にいた。

「「失礼します!」」

二人が中に入る。

「あぁ、来たか」

隊長室には、イスに座って腕を組んでいるヴィータと、壁に寄りかかっているシグナムの副隊長二人がいた。

フェイトの姿は見あたらない。

「シャーリー、ご苦労だった。下がっていいぞ」

シグナムがシャーリーに労いの言葉をかける。

「え…と、あ、あの…」

下がっ
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