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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜 Another
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したがやめた。今の俺にそんな資格があるとは思えなかったからだ。
――どうして……こんな結末にしかならないのだろう。本当にこんな結末しか迎えられなかったのだろうか。
俺は静かに視線を上げて、リインフォースが消えて行った空を見た。そこにあるのは舞い散る雪だけであり、何か答えがあるわけではない。そう分かっていても見上げずにはいられなかった。
……リインフォース。
俺は今日の出来事を絶対に忘れない。
お前との約束を果たすために強くなるよ。もう今日のような結末を迎えないために。お前の大切な主や騎士達を守れるように……。
これも覚えている。
初代リインフォース……はやての大切な人を救うことができなかった日の出来事だ。
『何で……何でいつも守れないんだ。……父さん達の時も……プレシアの時も……リインフォースの時も。…………今回は……あのときちゃんとあいつの気持ちを考えていたなら止められたはずなんだ。どうしていつも俺は……』
忘れるはずもない……なのはが墜ちてすぐの頃、俺がはやてに漏らした言葉。
一度弱音を吐き出すとなかなか止めることができなくて。だけどあいつは何も言わずにずっと優しく抱きしめてくれた。
これらの記憶と想いは今の俺を作るうえで欠かすことができない出来事。そう断言できる。
だが……どうして今こんなことを思い出しているのだろうか。
今脳裏に過ぎった日のことを忘れたことはない。忘れられるはずがない。
でも俺は押し潰されることなく、前を向いて……未来に向かって進んでいたはずだ。
……どうしてこんなにも胸が苦しいのだろう。
もちろん笑ったりできない記憶だということは分かっている。
けれど、悲しみや苦しみを味わってもあいつらは強く気高く前を向いて……笑いながら毎日を過ごしていた。楽しそうに過ごしていた。
なのに……どうして俺はこんなにも苦しんでいるんだ。最も苦しい想いをしたのはあいつらのはずなのに。
「それはね……あなたが心の底では常に助けたかった、救いたかったって思ってたからだよ」
どこか聞き覚えのある声が耳に届いた直後、暗い海の底に沈んでいくような不快な感覚が消える。まぶたを上げてみると、何とも表現しがたいが温かな光に満ちた世界が飛び込んできた。周囲を見渡すとひとつ小さな影が見える。
「……フェイト?」
いや……明るく長い金髪や顔立ちはよく似ているが、俺の知る最も古いフェイトよりも目の前にいる少女は幼く見える。
ただ彼女とは以前にもどこかで会っているような気がする。
それもごく最近……そうだ。先ほど蘇ってきた記憶の中にほんのわずかばかりだがこの子の姿があった。彼女は……
「……アリシア?」
「うん、
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