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外伝
外伝《絶剣の弟子》EX
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制的に意識がシャットダウンして行き、消える。残りの意識を右手に集中し、ライトの背中を叩こうとした。
 思いを託す、そんな感傷的な気持ちでやったのだが、残念ながらそれが出来たのか出来なかったのかは分からない。感触が伝わる前に俺の意識は途切れた。







 感覚としては一瞬意識を手放してしまっただけだが、覚醒に近づくにつれて体のだるさが長時間寝てしまったことを教えてくる。
 その代わりと言っては何だが、お腹辺りに心地いい重みがある。ゆっくりと目を開ければ予想通り、お腹の上に木綿季の頭が乗っていた。

「……寝違えるぞ」

 何とか腕を持ち上げ、その小さな頭を撫でる。ふすー、と満足げに寝息を立てているのを聞くと、窓の外に目をやる。周りの音や空の色からして、気を失った翌日の昼過ぎか。
 あの後はどうなったのだろうか。気になるが、その前に木綿季には色々心配をかけたことを詫びねばならない。
 …………つい最近も同じことで謝ったばかりなので許してもらえるかは分からないが。

「螢……?」
「……心配かけたな」
「ホントだよ」

 木綿季は頬を膨らまして怒ってます!という表情をしながらこちらの頬をむにぃ、と引っ張る。

「もう無茶しないこと。分かった?」
「善処するッぅ??」

 その答えでは不満だったらしく、木綿季は俺のお腹にヘッドバットを入れると、そっぽを向いて立ち上がる。

「……車椅子、取れたのか」
「リハビリ頑張ったからね」

 立てかけてあった杖を拾い、振り返る。

「それと、来週からボクも螢たちの学校に正式に通うことになったから。よろしくね」
「……そうか。頑張ったな」

 ここまで言われれば彼女が何を言いたいのか分かる。
 来週までに"無茶せずに"学校へ通えるようになれ、ということだろう。無茶だ。

「また、一緒に学校行けるね」
「そうだな……」

 こんな簡単なことに、どれだけ時間がかかったことだろう。この子に当たり前の幸せをあげようと、分不相応にもそんなことを思い、しかしそれは彼女の望むものとは形が違くて。
 俺は再びこの子に、居場所をなって貰うことで、帰ることが出来た。


 それに甘えることが出来たら、どんなに良いだろうか。
 抗い難い、とても甘美な魅力だ。しかし


(分かっている……)

 諭すように、忠告するように、柔らかい殺意が頬を撫でる。発生源は、向かいのベッドだ。カーテンは閉められ仕切られているが、音は聞こえるのだろう。
 あの姉は純然たる善意で俺へ、木綿季に依る魅力を断ち切るよう示して来る。

 それは正しいことだ。

 ここで立ち止まっては、俺が今日まで生きて来た意味が無くなってしまう。
 故に、まだ木綿季に縋る
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