外伝
外伝《絶剣の弟子》EX
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校の昼休みの時間帯を狙って和人に連絡を取る。何故か女性関連以外の事柄には空気が読めるし、勘も働くので相手としては適役だろう。
例のごとく病室を抜け出し、談話室がある階に行って持って来た携帯端末からコールする。
『ーーーもしもし』
「おう、悪いな急に。今、大丈夫か?」
『丁度昼飯を食べようとしてたんだがな。お腹と背中がくっつきそうだから手短に頼むぜ』
後遺症で鋭敏になった聴覚は、電話の向こうの相手の声以外の環境音も拾って来る。そこはいつも和人と明日奈が昼ご飯を食べている中庭のベンチ付近ではないようだった。
予想通り、和人は俺からの用件が内々に済ませて欲しいことだと察して席を外してくれていた。
「じゃ、お言葉に甘えて。木綿季の弟子とやら、あの子は何に巻き込まれてる?」
『……流石に耳が早いな。俺も詳しくは無いんだが、何でもタチの悪いPKプレイヤーにつけ回されるとか』
「なるほど……」
確かに厄介だ。ただ、その程度ならカイト達に任せておいて問題はないだろう。
ひとまず木綿季へ余計な被害が飛んで来ることはないと安心し、何気なく話を続ける。
「何か恨みでも買ったのか。その新人君は」
『いや、そう言うわけでも無さそうだ。《狩猟大会》、とか言ったかな?とにかくそういうものの賞金首にされてる』
「賞金首……?」
裏がある、と感覚的に思う。あのライトとか言う新人の子が標的になったのは偶然だろうが、その大会自体には疑問が残る。
まず、PKプレイヤーという連中は大会という括りに囲われ、大規模に群れたりしない。彼らはあくまで刹那的なスリルを求める人種であり、故に賞金目的でも大会というような一定の規律が敷かれるものを開いたりはしないだろう。
なら、狩猟大会は彼らとは直接関係のない外部のプレイヤーがPKプレイヤーたちに持ちかけたと考えていい。しかも、高額な報酬をチラつかせつつ、だ。では一体どういう意図で外部の人間はそれを開いたのか。
『どうかしたか?』
「いや、大体分かった。ありがとう」
『ああ……と、そう言えばそのライトだけどな』
「ん?」
『リズ曰く、木綿季のやつに惚れてる、とか何とか』
耳元でミシッ、と携帯端末が不気味な音を立てた。
『今なんか嫌な音が』
「煽ってんのかこの野郎」
しれっと言う和人に半分キレつつ言う。普段俺がやつに対してやっていることを綺麗に返された形だが、そうやって子供みたいな煽り合いをしていると、何だか楽しくもなって来る。
『まあ、リズの言うことだから話半分くらいにしておけよ』
「楽しそうだなお前」
学校に復帰し次第ぶん殴ることを密かに心に誓って電話を切る。
さて……と、頭の中で話を整理する。状況は大体分か
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