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ドリトル先生と悩める画家
第六幕その九

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「時間があるとね」
「フィールドワークですね」
「フィールドワークだね、ただね」
「ただ?」
「フィールドワークは楽しむものでね」
 学問として、というのです。
「僕も大阪は何度か行ってね」
「楽しまれていますか」
「もっと言えば何度もだね」
 笑ってこうも言うのでした。
「そうしているよ」
「そうですか」
「うん、織田作之助さんや井原西鶴の資料も見ているよ」
「文学もですか」
「文学学者でもあるからね」
 だからだというのです。
「そうしているんだ」
「先生は凄いですね」
「凄くないよ、学者だからね」
「当然のことですか」
「画家さんが絵を描くのと一緒だよ」
「そうなりますか」
「そうだよ、じゃあ今日もだね」
 先生はあらためてです、太田さんに言いました。
「スランプから抜け出る為に」
「はい、描いて色々と観ていきます」
 そうするというのです、そしてでした。
 太田さんは絵を描いていきます、その太田さんを一旦お別れしてです。先生は講義の前に研究室に入りましたがそこで、です。
 動物の皆がです、こう言うのでした。
「大阪の人だったんだね」
「住吉の方の」
「実家から通ってるんだね」
「そうだったんだね」
「大阪ねえ」
 ホワイティは大阪と聞いてこう言いました。
「ユニバーシアードもあるね」
「そうそう、住吉大社のお話も出たけれど」
「あの大社もあるしね」
 オシツオサレツは神社のお話をします。
「清明神社もあるし」
「神社も多い場所だね」
「西本願寺とか四天王寺とか」
「お寺も歴史があるものが多いわ」
 チープサイドの家族はお寺のことを言うのでした。
「上本町の辺りが多いね」
「あの辺りにね」
「何といっても大阪城だね」
 老馬は大阪の象徴と言えるこのお城を思い出しました。
「立派な天守閣があって」
「動物園もいいよ」 
 トートーはこちらのことを思い出しました。
「天王寺のね」
「真田幸村さんが戦った場所だし」
 このことはポリネシアが言いました。
「あの人は格好よかったわね」
「難波に行くと本当に賑やかで」
 ガブガブはこの街を思い出すのでした。
「いるだけで楽しくなるわね」
「吉本も楽しいよ」
 ダブダブはお笑いが好きみたいです。
「新喜劇を生で観られるしね」
「梅田に行けば一杯お店もあるし」
 チーチーは梅田のことをにこにことしてお話します。
「いいよね」
「一つ一つの場所がとても楽しいんだよ、大阪は」
 最後にジップがこう言いました。
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