暁 〜小説投稿サイト〜
提督はBarにいる。
提督式・ニンジン克服プログラム その2
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。レタスや玉ねぎ、パプリカやコーン等が入ったサラダの上に、薄切りにしたステーキが乗っている。

「あれ?司令官、ニンジン入ってないわよコレ」

 雷がそう言うと、暁はホッとしたような様子で胸を撫で下ろしている……が、俺がそんな半端な仕事をする訳がねぇだろ?

「いいんだ、サラダじゃなくてドレッシングがニンジン使ってるからな」

 サラダの具材として入っていれば弾けるかも知れないが、ドレッシングじゃどうしようもないからな。



《サラダだけでなく魚や肉にも!ニンジンドレッシング》

・人参:1/3本

・玉ねぎ:1/2個

・にんにく:1片

・オリーブオイル:50ml

・バルサミコ酢:40ml

・醤油:40ml

・ごま油:10ml



 さて、作っていこう。使う野菜を細かく刻んで、生のままミキサーに入れ、調味料も全て入れたらペースト状になるまでミキサーにかける。これだけ。後はバルサミコ酢と書いたが、酢に関してはお好みの酢でOKだ。米酢やリンゴ酢のような果実酢、なんなら醤油の分量を減らしてポン酢でもイケるぞ。

「あ、美味しい」

「ニンジンの甘さと玉ねぎの辛味が野菜に合うのです!」

「ステーキにも合うね。これは実にハラショーだ」

 妹達は美味い美味いとパクついているが、暁はフォークに刺したままサラダとにらめっこしている。

「食べないのか?暁」

「たっ、食べるわよ!……えいっ」

 俺に促されて覚悟を決めたのか、目をギュッと閉じて口に放り込んだ暁。2回、3回と咀嚼している内に暁の動きが止まる。……やっぱダメだったか?

「司令官、ホントにこれニンジン入ってるのよね?」

「あぁ、間違いなくな」

 俺が作ったんだ、レシピに間違いはない。

「ふふ、ふふふふ……」

 突然笑い出した暁。どうした?ニンジン食って壊れたのか?

「な〜んだ!ニンジンなんて案外ちょろいじゃない!一人前のレディである暁が恐れる程の相手じゃなかったって事ね!」

 全員ずっこけそうになった。要するにニンジンなんぞ関係なく美味かった、って事か。

「さぁ司令官、ニンジンが食べられたお祝いよ!じゃんじゃんニンジンを使ったお料理出して!」

「お、おぅ」

 ちょろいのはニンジンじゃなくてお前だろ、というツッコミは飲み込んでおいた。




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