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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第593話】
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むと衝撃がイザナギの機体を揺らした。


「わかってるさ! お前を忘れる訳ないだろ!!」

「……! へへッ、いっくよーッ!! オロチィーッ!!」


 ヒルトの不意の言葉に高鳴る美冬、だが戦いは忘れておらずクサナギの腕部に予め装着した【八式・天乃御柱】が射突攻撃を行う。

 その威力は凄まじく、強化されたハニカム状のエネルギーシールドも所々ヒビが入っていた。

 次の一撃が来る前にヒルトは離脱――同じくしてイザナミの腕部パーツが可変――弾幕を張る子機となって周囲に展開した。


『主君、これらの制御は私に任せてほしい。 これならば主君の負担にもならないはずだ』

『わかった。 セシリアみたいな自律機動兵器は俺に制御できないからな』

『むうぅ(`ε´) マスター! ナギちゃんもサポートしまくるのですよぉ!\(`O´θ/キック!』


 イザナギから射出されたイザナミの二基の腕部パーツは、雅の制御下で美春を牽制し始める。

 一方ナギも、ヒルトに掛かる負担を最大限減らす様にイザナギのマニュアル操作する俺をサポートした。


「自律機動兵器? ……でも、美春について来れないよ! ナルカミを着けた美春、負けないもん!」


 全身の外付け展開装甲が開き、粒子片を散らして爆発的加速力で引き離そうとした。


『そうはさせない! 私は主君に誓い、任されたのだ!』


 分離したイザナミのパーツは、追従しながら弾幕を張り続けた――指向性の粒子弾が放たれ、鮮やかな光が黄昏へと落ちていく空に彩りを与えていた。
 一方のヒルト、美冬との機体体格差があるものの、挙動の軽さから逆に翻弄していた。


「ッ……お兄ちゃん速すぎッ! 追いきれない!!」


 空を切る巨腕、腕部天乃御柱から周囲に弾幕を張るようにレーザーを放つも掠る事すらなかった。

 強化外骨格クサナギを攻撃するヒルト――繋ぎ目も補強されているが、そう何度も防げる訳ではなかった。

 繋ぎ目故の脆さ――ピンポイントでその箇所を狙い続けるヒルトの正確な攻撃に、美冬は驚きと共に防ぎきれない自身の未熟さにやりきれない気持ちに――。

 美冬の実力は正直シャルに見劣りしない、同じ第二世代を駆る者、それに――村雲は母である真理亜が初めて作ったISだ。

 負けたくない――そんな気持ちが僅かに村雲のコアに届き、搭乗者の同調率を上げた。

 追いきれなかったヒルトの軌道が少しだが追える様になった美冬――先読みするように巨腕を振るうと、僅かだがイザナギのシールドバリアーを掠めた。


『マスターΣ(゚ロ゚) 掠っただけで一〇〇も削られたのですよぉ(;>Д<)』

『わかってる! 元々クサナギと此方の質量差が違うんだ!
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