暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第4章:日常と非日常
第108話「科学者の来訪」
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も戦った事がないのに、刀を主武器にしてるとはいえ椿とあそこまでやり合えるとはな。」

「戦い自体は何度も見てきたというのもあるんじゃない?後は...才能かな?」

「加減してるとは言え、何度かひやりとさせられたわ。」

 近接戦を克服するためなのと、力量を合わせるために椿も刀を使っている。
 ユニゾンしている時はレイピアも扱うから、刀の扱いには慣れてるはずだけど...。
 そんな椿をひやっとさせるとは、もしかしたら化けるかもな。

「.....ん?」

「あれ?珍しい恰好の人がいるね。」

 家の近くに来ると、白衣を着た男性が秘書みたいな恰好の女性を連れて歩いていた。
 あまりにも異質に見えたため、目に留まってしまったが...。

「(どこかで見たような...。)」

 既視感を覚え、少々立ち止まってしまう。
 それに気づいたのか、男性が僕へと話しかけてきた。

「やぁ。済まないが、道を尋ねてもいいかい?」

「え、あ、はい。どちらへ行くんですか?」

 人の良さそうな笑顔で話しかけてくる男性。
 道を聞くなんて、テンプレの不審者みたいだが...。

「“翠屋”と言う店に行きたいのだよ。人気らしく、興味が湧いてね。」

「それなら、その道を―――」

 一応警戒しつつ、翠屋までの道のりを言う。

「―――で、そこを道なりに進めば見えてきます。」

「ふむ、なるほど。いや助かったよ。」

「ありがとうございます。」

 お礼を言う男性と連れの女性。
 普通ならこの街に慣れていなくて迷っただけに見えるが...。

「では、僕たちはこれで...。」

「ああ。縁があればまた会おう......()()()君。いや、優輝君と言うべきか?」

「っ.....!?」

 “バッ!”とその場を飛び退き、男性と距離を取る。
 椿と葵も、言っていない僕の名前を言った事で同じように間合いを取る。

 ...尤も、重要なのはただ僕の名前を知っていた事じゃない。
 この男性が僕の()()()()()の名前を知っている事が問題なのだ。

「なぜ、その名前を知っている...!」

 僕が導王と知っているのは、両親、緋雪、椿、葵やクロノと言った、親しくしている人でも限られた人たちだけだ。
 それを、この男はさも当然のように知っていた...!

「ふむ、驚かせるつもりはなかったのだがね。」

「...少々お戯れが過ぎます。」

 僕の問いに、男性は肩を竦め、女性がそれを窘める。
 .......ここは...。

「....翠屋に直接案内しましょうか。ここではアレですから。」

「気が利くね。では、お言葉に甘
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