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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
263部分:第二十二話 ガルフォード、見てはいけないものを見るのことその七
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第二十二話 ガルフォード、見てはいけないものを見るのことその七

「私とて気を引き締めているのだからな」
「おっと、悪いな」
「それは失礼したわ」
「全くだ。しかし」
 夏侯惇はここでこんなことも言った。
「そうか、この世界は美女が多いか」
「俺のみたところはそうだな」
「こっちの。許緒ちゃんだったわね」 
 レニイは許緒を見ながらくすりと笑って述べた。
「数年経てばもう絶世の美女ね」
「えへへ、有り難うレニイお姉ちゃん」
 許緒もそう言われてにこりと笑う。
「僕何かお姉ちゃん好きになったよ」
「私もよ。じゃあ許緒ちゃん」
「そうだね」
 二人は笑みを浮かべ合って言い合う。
「稽古しましょう」
「朝御飯の後の稽古をね」
「手加減しないわよ、悪いけれど」
「それはこっちだってそうだよ。思いきりいくよ」
「ええ、こちらもね」
 こう話してだ。二人も激しい稽古に入った。こうして曹操軍の朝は終わった。
 そうしてその午後。荀ケがだ。曹操の前に来て話をしていた。
「あの」
「どうしたの、急にあらたまって」
「実は華琳様に御会いして頂きたい者がいまして」
「昨日のガルフォード達や朝のロディ達とは別にかしら」
「はい、そうです」
 こう主に答えるのだった。
「一人は私の姪ですけれど」
「姪?」
「はい、荀攸といいます」
 その名前も話したのだった。
「御会いして頂けるでしょうか」
「ええ、いいわよ」
 曹操はにこりと笑って荀ケのその申し出に頷いてみせた。
「それならね。それに」
「それに?」
「貴女の姪ということは文官ね」
 このことはもう見抜いているのだった。
「そうね。荀家の人間ならば」
「はい、その通りです」
 謹んで答えた荀ケだった。
「それで宜しいでしょうか」
「正直なところ文官が欲しかったところなのよ」
「文官ですか」
「ええ、武勇の者は確かに幾らでも欲しいわ」
 彼等のことも話す。
「ガルフォード達も確かにね。けれどね」
「文官もですか」
「麗羽のところがそうじゃない。文官も多いでしょう?」
「はい」
「あの娘はその文官達に政治をさせて四つの州に異民族達を治めているし」
「そして烏丸もですね」
「そういうことよ。秋蘭も政治はできるけれど」
 それでもだと。荀ケを見ながら話す。
「今我が陣営で文官、そして軍師ができるのは」
「私だけ、ですか」
「それではこれから心もとないわ。だからこそ」
 荀ケを見てだ。あらためて述べた。
「その娘連れて来て」
「はい、それでは」
 こうしてだった。荀ケに似た栗色の柔らかい、だが長く伸ばした髪に薔薇色の膝までのドレスにピンクのストッキングの少女が来た。顔は荀ケに似ていてその目の色も同じだが顔付きも目
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