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勇者指令ダグオンA's どっこい
第二十五話 力の誕生日
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「これか〜力君が欲しいの」

はやてが力がへばり付いて見ていたスポーツショップのショーウインドウを見ると素人目にもわかるくらいの立派なバットが飾ってあった。

「どれどれ〜・・・いち・・・じゅう・・・ひゃく・・・せん・・・まん・・・10万円!!?」

物凄く目ん玉の飛び出るような値段のバットに仰天するはやて。このバットはプロ仕様の特注品らしい。

「かあ〜こんな高いのウチに買えるわけ無いやん!」

今月弁償や修理等もろもろで金欠らしい。

そこで閃いた。

「せや!買えないのなら・・・作ればええんや!!」

物事をクリエイティブな方向へ考えるはやては早速行動へ出た。





そんなこんなでやってきた蒼獅子島

「ここなら上質の樹がある〜」

といって蒼獅子島の仙人と言われる小兵衛に許可を貰って森で落ちている材木を探すはやて。

「無いな〜」

いつもならゴロゴロと落ちている材木だが今日に限って見当たらない。

一旦戻って小兵衛に聞いてみると・・・

「ああ・・・そういえばこの前皆で片づけて薪にしたな」

「ガーン!何で今日に限って!」

思いっきり嘆きのポーズになるはやては再び森の中に入っていった。

「何処かにあるはず!何処かに!!」

森中を探し回るが材木の影も形も無い。もう立派な木々のみである。

「うう〜ん・・・流石に切っちゃうのは気が引けるな〜・・・ううん」

何やら途轍もなく大きな樹にもたれてかかって考えるはやて。

すると

ボト!

「え?」

急にはやての目の前に落ちてくる大木の枝。

はやてに同情したのか樹自らが枝をくれたらしい。

「え?良いの?くれるの?」

はやての言葉に答えるように風と共にざわつく大きな樹。

「おおきに!!」

といって大木がくれた枝を持って小兵衛の家に行くはやて。

そしてその話を小兵衛にしてみると・・・

「ああ・・・そいつは蒼獅子島の霊樹じゃな」

「へ?霊樹」

「樹齢千年以上と言われるありがた〜い樹じゃ・・・新次郎の木刀もその樹で作ってある」

「へぇ・・・霊樹・・・これが?」

霊樹の枝を持ってみるはやてがマジマジと見つめた。

「ああ・・・精霊が宿り意志があって選ばれた者にその枝を渡す」

「え!?あの樹意志があるんですか?」

「知らん・・・だが・・・あると思った方が楽しいじゃろ?」

「はぁ・・・」

相変わらずこの飄々とした爺さんの物言いに着いていけないはやて。

実ははやてもこの食わせ者爺さんの物言いが少し苦手だったりする。


そんなこんなでダグベース内楓の工房で・・・

「ええっと・・・」


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