第十七話
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任したばっかりの頃に一回取材を受けた事があったが……まぁ、思い出さないでおこう。因みに結果として俺は他の艦娘と普通に話せるようになった………主に同情を受けて。
「二号くん、はいこれ。」
そんな話をしていると、羽黒さんが俺にカツ丼の乗ったお盆を手渡してきた。うむ、旨そうだ。
「あざーす。んじゃま、行ってくるわ。」
「おう、逝ってらっしゃい。」
……文字に起こさないと分からないようなボケをしてきやがった……。
俺は突っ込むのもめんどくさくなって、お盆を持って青葉の元へ向かった。
―二時間後 自室―
「ふぃー、疲れたー……。」
俺はベッドに腰掛けて、そう呟いた。
あのあと、青葉の取材は一時間半にまで及んだ。よくもまぁあれだけ聞くことがあるんだと逆に感心してしまった。
「……そうだ。入渠しなきゃいけないんだっけ。」
俺は帰ってきた時の提督の言葉を思い出した。
入渠というのは、深海棲艦との戦いでできたケガを直すために、それ専用の風呂(ドックと言う)に入ることだ。
俺達は普通の生活でできたケガは長くても一晩程度で完治するのだが、何故だか分からないが、深海棲艦によってできたケガはそう簡単には治らない。
まぁ、何故風呂に入ったらケガが治るのかも理由は分からないが。
「でも、まだ夕立達が入ってるだろうし………。」
元々女の子しか使わないであろう物なので、艦娘専用に一ヵ所にしか作られていない。因みに普段はドックを艦娘達が使って、俺は提督の部屋の風呂を使っている。
ただ、提督の風呂にはそんなケガが治る様な効果は無い。つまり、ドックに入るしかない。
……今何時だ。
俺は時計を見た。現在、二〇〇五。
他の人も入ることを考えると……二四〇〇位に入るか。そんくらいなら誰も使ってないだろう。
「んー、それまで暇だな……少し寝るかな。」
俺は枕元にある目覚まし時計を手に取った。タイマーを二四〇〇に合わせて、ベッドに寝転がる。
「おっと、電気消さなきゃ。」
俺は電気を消し忘れていた事に気付いて、起き上がる。部屋の入口まで移動して、スイッチを押す。真っ暗になる部屋。
さて、今度こそ寝よう。
俺は再びベッドに寝転がって、目を閉じた。
『何も できなかった……。』
「!?」
俺は思わず飛び起きた。
「……なんだ………今の………。」
俺はさっきまで見ていたであろう夢の内容を思い出そうとするが、殆ど覚えていなかった。
ただ一言。
『何も できなかった。』
その一言が頭から離
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