旧校舎のディアボロス
黒歌との出会い
[5/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ている種族だった。
仙術とは魔力とは違い、生命のエネルギーを操るもので花を咲かせたりでき、攻撃すれば相手の内部にダメージを与えることが出来る。しかし、仙術はあまりにも強力過ぎるもので未熟者が使ったとすれば空気中にある邪気や力に飲み込まれ、暴走する危険があった。
それを知っていた黒歌はやめるように言ったのだが・・・。
『貴様の妹を戦いで使えるようにしてやっているのだ。拾われた分際で私に口を出すな!』
まるで自分たちを戦いの駒のように見る主に、黒歌はキレてしまった。
妹の仙術を無理やり解き放った黒歌は、自ら邪気を取り込んで仙術を暴走させ主とその仲間と追っ手を殺した結果、はぐれ悪魔になった・・・か。
悪魔でもクズはいるもんだな。そこら辺は人間と大差ねぇな。
そして妹に会うために人間界まで来たわけか。
もし黒歌の妹の白音が俺の知ってる・・・。
「黒歌。お前の妹は、今はとある悪魔の眷属になって名前も小猫と変えて生きているぞ」
「!! 本当!?」
身を乗り出してくる黒歌。スマホを取り出して写真を見せると引ったくり真剣な表情で見る。
「・・・良かったぁ。無事だったんだ、白音」
安堵の表情を浮かべる。やはり小猫は黒歌の妹だったのか、よほど心配だったようだ。
「今夜は家に泊まっていけ。いま空き部屋が無いからここのソファーでしか寝る場所が無いが」
「・・・ねぇ、トーヤどうしてそこまで助けてくれるにゃ?」
問いかけてくる黒歌に警戒心は抱いていなかった。
少しは打ち解けたのかな?
「困ってる奴は見過ごせないだけだ」
「そう・・・」
腕を振るうと、空気が変わった。この感覚は・・・。
「この家を結界で覆ったわ。あの悪魔にはこの場所がばれることは無いわ」
「・・・優しいんだな、黒歌」
「別にそうじゃないにゃ。借りを作りたくないだけ」
顔を背けるが頬が赤くなっていた。照れくさいのか?
「結界は感謝する。お休み」
「お休みなさい、黒歌さん」
俺とアーシアがリビングから出て寝室に向かう。
「大丈夫ですか、トーヤさん」
「ああ。大分楽になった」
翌日。俺はリビングでアーシアの治療を受けていた。
「いきなり入ってくるトーヤが悪いのよ!」
ソファーでは黒歌が腕を組み怒っていた。・・・まぁ、これは完全に俺が悪い。
何があったのか説明をすると、何時も通りトレーニングを終えシャワーを浴びようと風呂場に向かったんだが・・・。
「にゃーーーーーッ!!! 何入ってきてるにゃ!?」
何故かシャワーを浴びてる黒歌と鉢合せになった。急ぎ出ようとしたのがいけなかったのか足を滑らせ黒歌を押し倒してしまった。叫んだ黒歌は爪で俺の顔を引っかき魔
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ