旧校舎のディアボロス
黒歌との出会い
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早くすまそう。レンジで暖めればいいだろう」
俺は朝方作り置きした料理をレンジに入れて温めなおす。食事に関しては俺とアーシアが作っている・・・と言ってもアーシアは休日の1日と限定している。
以前アーシアが料理をしてみたいと言い作らせて見たんだが・・・あまり得意ではないらしく失敗した。それ以来、料理を教えながら作っている毎日だ。
「あの・・・トーヤさん。あの人の分は」
アーシアの視線の先には黒歌がソファーに座っていた。ああ、そういえば。
「食べてくか?」
「別にいらないw・・・」
-クゥゥ〜-
いらないと言おうとした瞬間腹の虫が鳴り響く。当本人は顔を真っ赤にして顔を背けた。
強情だな。素直になればいいものを。
「本当にいらないのか? それに今日は焼き魚だが・・・」
魚に反応したのか耳がピクリと動いた。体は正直だな。
テーブルに料理を並べ椅子に座りもう一度見るが、こちらに背を向けたままだがチラチラと魚に視線が向いていた。
「・・・無理に我慢すれば体に悪い。食べにこいよ」
「・・・・・」
黒歌は黙ったままだが、空腹に耐えられなかったのか大人しくテーブルについて食べ始めた。魚を一口食べると、耳と尻尾が真っ直ぐになった。
「・・・! 美味しい」
「そうか。口にあって何よりだ」
耳と尻尾を動かしながら食べる黒歌を見て、俺とアーシアも食べ始める。30分もしないうちに食べ終え、片付け洗物を済ませ黒歌と対面する。
「それで、黒歌は何ではぐれ悪魔になったんだ?」
「・・・あの悪魔が言ってたでしょう? 私は主人やほかの眷属仲間、追っ手を殺したはぐれ悪魔になったのよ」
「それはお前の本意か? 本当は逆にその主ってやつに何かされたから殺したんじゃないか?」
「・・・・・・」
バツの悪い表情を浮かべ、そっぽ向いてしまった。
まぁ初対面の人間に抱えてるものを話し出すのはそう簡単じゃないよな。
「無理に話さなくても良いからさ。気が向いたら呼んでくれ」
部屋を出ようとしたところで、右腕に黒歌の尻尾が巻き付いた。
「どうした?」
「・・・話すわ。私が何であいつらにおわれてた理由」
改めて座り直し話を伺う・・・内容はクソムカつくもんだった。
はぐれ悪魔になる前は、妹の白音といつも一緒に居たそうだ。二人は協力し合って毎日を生き延びた。
そんな時だ。ある上級悪魔に眷属にならないかと誘いを受けた黒歌はその誘いを受けた。これで妹に苦しい思いをしないで済む。そうおもっていた。
・・・だが、その主はとんでもないクズだった。その主人は妹の白音に無理やり仙術を覚えさせようと危険を承知で無理やり開花させようとした。
元々黒歌は猫?と呼ばれる妖怪で、仙術に秀で
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